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子どもとつながる絵本③

子どもとより深くつながる
絵本の楽しみ方
テクニックより楽しむ気持ちが大切
読み聞かせの際、読む速さに緩急をつける、身体表現を交えるなどすると、子どもたちがより一層楽しめる場合も。一方的に聞かせるだけでなく、聞き手の参加を促し、反応の薄い子や視線の合わない子も一緒に楽しめるような工夫をして、感覚を共有しましょう。
何より大切なのは、読み手である保育者自身が絵本の世界を楽しみ、その魅力をじっくりと味わうことです。自分が楽しいと感じていれば、「この本、面白いよ!」と子どもを誘いやすいですし、内容への感度が高まることで、子どもがその絵本のどこに関心を向けているのか気付きやすくなります。
1. 聞き手に参加を促す(身体表現、応答など)
オノマトペやせりふに合わせて一緒に声を出す、手を叩くなど、子どもたちがリアクションをする機会をつくると、絵本の楽しさを共有しやすくなります。ページをめくる手を止めて、次の展開を予想してもらうのもおすすめ。
2. 子どもの関心対象を探って、ともに楽しむ
大人が誘導して特定の対象に関心を向けさせるのではなく、子どもの表情の変化などから、何に関心を示しているかを探り、その興味に寄り添って一緒に楽しみましょう。「私もそれを楽しんでいるよ」と態度で伝えましょう。
3. 無理に聞かせようとしない
絵本に集中していない子を無理やり参加させる必要はありません。一見聞いていないようでも、特定のことばや場面に反応したり、反応せずとも耳を傾けている場合も。本人が関心を示したら、その部分に一緒に注目しましょう。
4. ごっこあそびなどに発展させる
絵本の登場人物や物語をテーマにした、ごっこあそびや人形あそびもおすすめ。絵本の楽しさを現実の世界や人間関係に発展させられる上、普段は集団あそびに入りづらい子が、絵本の世界への関心から参加してくれることも。
教えてくれた人/
関東学院大学教育学部 こども発達学科講師 長澤真史
イラスト/nanako
取材・文/柴野 聰
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PriPriパレット 2024-2025 12・1月号

PriPriパレット 2024-2025 12・1月号

51,52,54.ページに掲載

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