製作活動のつまずきの背景②
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手先の不器用さなどの理由から、発達に課題のある子が苦手意識をもちがちな製作。失敗が続くと、活動自体がいやになってしまうことも。手だてとあそびを取り入れた「やってみたい!」と意欲がわくアイデアを紹介します。 | |
「苦手」とひとくちに言っても、その背景には多様な発達障害の特性があります。どの部分が苦手か、なぜ苦手かを知り、支援に生かしましょう。 | |
視覚認知の弱さ ●食べものや植物を観察して描くなど、目で見て形を捉えるのが苦手 ●折り紙を半分に折ると、三角や四角になるなど形の変化を理解できない |
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目の前にないものをイメージできない ●遠足や運動会など、過去のできごとを思い出して描けない ●想像や判断が苦手で「好きな場所に」「自由に」などが難しい |
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手先の不器用さ ●手指を思い通りに動かせず、材料や道具をうまく扱えない ●一方の手で紙を持って動かし、もう一方の手ではさみを使うなど、両手を協調させて使えない ●力を調節できない |
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コミュニケーションがとれない ●場所をゆずりあったり、道具を順番に使ったりすることが難しい ●「わからない」「手伝って」と言えない |
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感触が苦手、感覚が過敏 ●のりのベタベタなど特定の手ざわり、ねんどの油臭などの匂い、音への苦手がある |
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集中できない ●筋力が弱く座る姿勢を保てない ●気が散りやすく話に注意を向けられない |
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言語理解が苦手 ●耳で聞いて理解するのが難しい ●聞いた説明を記憶しておくのが難しい |
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教えてくれた人/札幌医科大学保健医療学部准教授 作業療法士 中島そのみ イラスト/macco 取材・文/こんぺいとぷらねっと |