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困っている子どもの〝なぜ?〞と〝こうする!〞2

音に敏感に反応するCくん
音楽や楽器の音が聞こえると耳をふさいで叫びだします
音に過敏なのはなぜ?
自閉スペクトラム症の中には、ある種の音を不快に感じ、強い不安や恐怖を覚える場合があります。例えば、機械や楽器、サイレン、非常ベルの音などで、パニックに陥る子どももいます。保育者の大きな声が刺激になる場合もあるので、発声にも注意が必要です。パニックをくり返すと気持ちが不安定になります。無理に音に慣れさせようとすると、感覚過敏の症状が悪化する可能性もあるので、注意しましょう。
対応のヒント
どのような音でパニックを起こすか、保護者から情報を得ておきましょう。音が鳴るときには事前に知らせ、できるだけ音量を小さくしたり、聞こえにくい場所に移動したりして対応します。人員に余裕があれば、楽器の練習は別室で、ひとりで取り組むのもよいでしょう。
このケースを動画で再現しました。子どもが感じていることを疑似体験していただくものですが、実際の感覚は、障害の度合いや個人によって異なります。
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教えてくれた人/お茶の水女子大学名誉教授 榊原洋一
臨床心理士・NPO法人子ども家庭リソースセンター理事 永田陽子
撮影・動画制作/磯﨑威志(Focus & Graph Studio)  取材・文/こんぺいとぷらねっと
イラスト/ノグチユミコ モデル/五條千衣 橘果音 前原幸來 松平将馬 渡部葉月 仲田友紀子
撮影協力/クレアナーサリー市ヶ谷(東京都)
動画音源監修/柏野牧夫(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)

この記事が詳しく掲載されているのは
PriPriパレット 春号
44ページに掲載
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