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支援のアイデア

安心 園生活を始めよう!③

新年度が始まって間もない4~5月。わからないことだらけの園生活に、戸惑いや不安を感じている子も多くいます。そんな子どもたちが、毎日、楽しく登園し、充実した園生活を過ごせるようになるために、まずは〝生活の流れ〟の定着を目指してみませんか?
その子に合わせた専用の流れをつくる
「みんなが何をしているのかわからない」「活動に興味を持てない」「知っている〝物〟や〝事〟がない」など、クラスの流れに乗れない理由は千差万別。そして、その理由を保育者が一度で見極められるとは限りません。しかし、「どんな流れをつくったら、この子も活動しやすくなるんだろう?」とあれこれ考えるのも保育者の役割です。クラスの流れをベースに、その子用にカスタマイズした流れをつくってみましょう。「これをやったら、次はこれ」という、その子の流れを用意することが、子どもが安心して園生活を過ごせるようになる支援の第一歩です。
生活の流れをつくるプロセス
クラスの流れに乗れない子には、その子が乗れる、その子専用の"カスタマイズした流れ"を作ることが必要です。どのようにつくるのか、そのプロセスを見ていきましょう。
プロセス1.子どもに合わせて無理のない流れをつくる
クラスの流れに乗れない子には、その子が無理なく乗って活動できる、その子専用にカスタマイズした流れをつくりましょう。大切なのは、あくまで〝クラスの流れ〟を基本にカスタマイズすること。カスタマイズされても、やることはクラスの子と同じ。でも、順番や場所を変える、手順を簡素化するなどの工夫で、子どもが活動しやすくつくり替えます。
プロセス2.カスタマイズした流れを定着させる
流れをカスタマイズしたら、毎日、その流れに沿って活動をくり返します。一連の工程を理解できるようになるまでは保育者が近くで見守り、声かけすることも必要です。ある程度、流れが身についたら、絵カードなどの視覚支援を用いて、流れを定着させましょう。保育者の支援がなくても、絵カードや手順書などの支援ツールを使って、ひとりで活動できるようになることを目指しましょう。
教えてくれた人/岡山大学学術研究院 教育学域教授 佐藤 曉
イラスト/モリ ナオミ
取材・文/森 麻子
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PriPriパレット 2022年4・5月号

PriPriパレット 2022年4・5月号

10・11ページに掲載

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