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支援のアイデア

保護者との距離を縮める 個人面談①

保育者と保護者の相互理解と連携は、発達に課題のある子の支援に欠かせない重要なファクター。一対一でじっくり向き合える個人面談で、保護者との関係を一歩も二歩も前進させてみませんか?
子どもの支援に欠かせない保護者との関係づくり
保育を行ううえで、保護者とよい関係を築くことはとても大切です。とりわけ発達に課題のある子の場合、よりきめ細かな支援が必要なため、保護者との相互理解と連携は、ますます重要になります。園と家庭で協力できると、支援がスムーズに行われ、子どもの園生活が安定します。すると保護者も不安が薄れ、親子関係もよくなるという好循環が生まれます。逆に、保育者と保護者の関係がうまくいかないと、子どもの支援に理解を得にくくなることも。保護者との関係づくりは、子どもと保護者双方への支援の入口です。個人面談などを通じ、ゆっくり丁寧に、関係を築いていきましょう。
「また話したい」と保護者が思う面談を
新年度が始まって数か月が過ぎると、集団行動が取れないなど、クラスのなかにちょっと気になる子があらわれることも。適切な支援を行えるように、保護者と連携するための関係づくりを進めたいところですが、なかにはわが子の特性に気づいていない、気づきつつも受容できずにいるなど、アプローチが難しい保護者もいます。保護者との関係づくりには、手紙や連絡帳、送迎時の会話などさまざまな方法がありますが、なかでも、保護者と一対一でじっくり話せる個人面談は、互いの距離を縮め、関係性を深めるよい機会。保護者が安心して話せる居心地のいい面談を心がけ、「また、この先生と話したい」と思ってもらえるようにしましょう。
個人面談の目的
目的1 保護者との信頼関係を深める
連絡帳や送迎時の会話だけでは、伝えたいことや、聞きたいことのやり取りが不十分になることも。対面でじっくり話せる個人面談では、細やかな話もできるので、互いの理解と信頼が深まります。
目的2 子どもの情報を共有する
園や家庭における子どもの様子を伝え合うことで、互いに子どもへの理解を深め、保育や子育てにいかすことができます。また、子どもの現状や課題を共有できるので、連携もしやすくなります。
目的3 保護者の子育てを支える
保護者にとって個人面談は、子育ての悩みを相談するだけでなく、子どもの成長について語り合える貴重な場です。思いを共有しながら子どもの話ができることは、大きな心の支えになります。
目的4 保護者の思いや考えを知る
保護者の悩みや不安を聞いたり、子育ての考え方を知ることで、保育者は保育を工夫したり、保護者のニーズに合った支援ができるように。同時に、保護者も不安や悩みを解消できます。
教えてくれた人/学校法人神戸学園 神戸幼稚園 園長 千代田正美
イラスト/ZUCK
取材・文/森 麻子
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PriPriパレット 2022年6・7月号

PriPriパレット 2022年6・7月号

51・52ページに掲載

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