「発語がない」背景とは①
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発達に課題のある子が抱えがちなことばに関する心配事に言語聴覚士がアドバイス。今号は、単語や文が出てこない「発語のない子」です。 | |
発語がないとはどのような状態? 「発語がない」とはどのような状態でしょうか。諸説ありますが、「意味のあることばを発しない」がひとつの定義といえます。上記のように「あー」「うー」などの喃語は発しますが、「りんご」などの単語を話さない場合は「発語がない」といえるでしょう。 言語発達は「理解(わかる)」から「表出(話す)」の順で進みます。理解できても話せない子は、コミュニケーションをとりたくてもとれないもどかしさを抱えています。また保育者も、発語がない子に対して、気持ちがわかりづらいというもどかしさを感じる場合もあるでしょう。 ことばの発達の遅れは、ほかの子と比較しやすいだけに不安になりやすいものです。しかし無理強いは禁物。その子に合った方法で互いの気持ちを理解しあい、ことばの発達を無理なく促せるコツを押さえながら関わりましょう。 |
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教えてくれた人/言語聴覚士 田中春野 イラスト/妹尾香里 取材・文/オフィス朔 |