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支援のアイデア

安心 園生活を始めよう!①

新年度が始まって間もない4~5月。わからないことだらけの園生活に、戸惑いや不安を感じている子も多くいます。そんな子どもたちが、毎日、楽しく登園し、充実した園生活を過ごせるようになるために、まずは〝生活の流れ〟の定着を目指してみませんか?
まずやるべきは「生活の流れ」をつくること
新しい環境になかなか慣れない子どもたち
新年度スタート後しばらくは、慣れない環境のなかで混乱していたクラスの子どもたちも、日が経つにつれ、次第に「泣かずに登園できるようになる」「朝の支度ができるようになる」など、落ち着いて園生活を過ごせるようになっていきます。しかし、発達に課題のある子の場合、クラスが落ち着いてきたあとも、なかなか園生活に慣れず、「登園後いつまでも泣き続ける」「部屋に入れない」「朝の身支度や持ち物の片づけができない」「朝の会に参加しない」などの様子が長く続くことがあります。
流れがわかると、子どもは安心する
新生活開始直後はクラスの子みんなが混乱しています。それは、新しい環境のなかで「ここはどこで、何をする場所なのかがわからない」という戸惑いと不安が招く混乱です。それでも、次第に子どもたちが落ち着いてくるのは、毎日、同じ活動をくり返すことで、園における〝生活の流れ〟が身につき、安心して過ごせるようになるから。〝生活の流れ〟とは、「登園後、持ち物を片づけたら園庭であそび、時間がきたら朝の会が始まる」というような「これをやったら、次はこれ」という活動の手順です。この〝流れ〟が身につくと、先の見通しが持てるようになり、安心して一日を過ごせるようになります。保育者の指示や周囲の子どもの動きから活動の意味を理解する力が弱く、ほかの子と同じようには〝流れ〟が身につかない子には、適切な手だてで流れが身につく支援をしていくことが必要です。
教えてくれた人/岡山大学学術研究院 教育学域教授 佐藤 曉
イラスト/モリ ナオミ
取材・文/森 麻子
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PriPriパレット 2022年4・5月号

PriPriパレット 2022年4・5月号

7・8ページに掲載

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