「かんしゃく」の要因って?
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泣いたり乱暴したりといった興奮状態であるかんしゃく。そのメカニズムをご紹介します。 | |
かんしゃくは欲求不満を原因とする感情の爆発 | |
かんしゃくは多くの子がたどる成長の一過程 かんしゃくの原因は、「自分の要求が満たされないことで生じる欲求不満」です。幼い子は、自分の思いをことばでうまく伝えられない上、思い通りにならなかったときに「また次がある」と気持ちを切り替えることもできません。そのような理由で生じた欲求不満が、かんしゃくとなって表れます。かんしゃくの原因は「満たされない要求」なので、多くの場合、欲求が満たされればかんしゃくは収まります。また、成長とともに、自分の思いを満たす術も身につき、欲求を満たせなくても、うまく気持ちを切り替えられるようになるので、自然とかんしゃくは減っていきます。 かんしゃくは定型発達の子の発達過程でもよくある行動で、発達障害だから起こる特別なものではありません。しかし、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)の子の「かんしゃく」は、定型発達の子のかんしゃくに比べて、程度が激しい、落ち着くまでに時間がかかる、ささいなことでかんしゃくを起こしやすいなどの傾向があります。そのため、対応に苦慮することは多いですが、かんしゃくを起こすメカニズム自体は、程度の差こそあれ、発達障害の特性がある子と定型発達の子とで違いはないのです。 |
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教えてくれた人/ Neurodiversity at Work代表取締役 子ども・青少年育成支援協会 代表理事(共同代表) 村中直人 心羽えみの保育園石神井台 園長 高橋雅江 イラスト/やまもとあやこ 取材・文/森 麻子 |