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支援のアイデア

加配保育者のいる園に行ってみた!

障害がある、診断はないけれど集団が苦手など支援が必要な子をサポートするために園に配置されるのが「加配保育者」です。「加配保育者」とはどんな保育をして、担任や保護者とどう連携しているのかなどを、取材しました。
Q1 加配保育者は、子どもをどのようにサポートしていますか?
A ほかの子と同じ活動をしながら対象児を手厚く保育。
園は子どもにとって集団生活の場。個別対応が多い療育と異なり、ほかの子たちと一緒に過ごすなかで、楽しいと感じる体験を積み重ねて、少しずつ発達を促します。
加配保育者はフリー保育者とは違い、担当する子どもが決まっています。その子の発達の状況により対応は変わりますが、好きなことや興味があることを担任と一緒に見つけて、居心地がよい生活の場をつくることを心がけています。活動内容により別行動をとることもありますが、基本的には常に子ども同士のあそびを見守り、必要なときに支援に入ります。加配対象児の対応に困っている友だちがいたら、「こう言ってごらん」などとコミュニケーション術を伝え、互いの成長も促します。
Q2 保護者との関係で大切にしていることは?
A 子どもの「課題」と「できた」の情報交換をしています。
子どもの様子については、常に保護者と情報交換をします。連絡帳に書いたり、登園やお迎え時に話したりします。例えば、保育園でトイレに座れないという「課題」があるとき、家庭ではどんな風に誘うとできるのか教えてもらい園でもやってみます。逆に、家庭で困っていることを園では「こうしたら、できたよ」と伝えることもあります。互いに情報交換して手だてを積み重ねています。
子どもと向き合うなかでは、「なんでこんなことするの?」「どうしたらいい?」と、悩むこともありますが、「ことばはなくてもコミュニケーションがとれた」など、変化や成長を感じてうれしいこともたくさんあります。もちろん、その喜びも保護者と共有しています。
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教えてくれた人/園長 布川順子先生 加配保育者 佐藤新一先生
取材協力/世田谷つくしんぼ保育園(東京都)
イラスト/山村真代
取材・文/江頭恵子 構成/tobiraco編集室

この記事が詳しく掲載されているのは
PriPriパレット 秋号
67ページに掲載
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