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落ち着ける空間づくり①

集団で過ごす園生活は、発達に特性のある子にとって刺激が多くストレスとなる場合があります。そんなときに安心して過ごせる環境のつくり方を、実例とともにご紹介します。
日頃からお気に入りと思える場所を準備して
集団の声や動きに疲れる、活動の切り替えが苦手など、発達に特性のある子は園生活の中でストレスを感じ、時にパニックを引き起こしてしまう場合もあります。そんな子どもには気持ちを落ち着かせ、安心できる場所(リソーススペース)を準備しておくとよいでしょう。
「パニックを起こしたらそこへ行く」という考え方ではなく、園は怖くないところだと子どもが思えるように、ほっとできる、お気に入りの場所があるということが大切です。
リソーススペースとは?
主に発達に特性のある子が、集団活動や騒がしさに疲れたり、パニックになったときなどに、クールダウンできるよう環境設定した場所です。子どもの状況に合わせ、保育室内外に設け、つい立てで仕切るタイプや個室など様々な選択肢がります
使う子どもの特性をよく見極めて設定を
リソーススペースを具体的にどう設定するかは、子ども一人ひとりをよく観察し、特性や性質を理解した上で考えます。保育室の片隅で落ち着く子もいれば、集団が苦痛で別室に移動した方がいい子もいます。閉じた空間にして、ほかの人は入ってこない決まりにした方が安心する場合もあります。一人ひとりの特性や苦手を明確にし、子どもの状況に合わせて作ってみましょう。最初は身近なもので簡単に作り、子どもの反応に合わせて変えてみる。正解はないので、トライ&エラーをくり返し、改良していく姿勢が大切です。
スペースに誘導する際の声かけは無理強いにならないよう、穏やかに、静かなトーンで伝えることを心がけましょう。子どもがそのスペースで安心して過ごせると、みんなの中で過ごしたいという欲求が高まってくるもの。スペースに引きこもってしまうことを過度に心配する必要はありません。
3/8公開「落ち着ける空間づくり②」では、具体例を実例とともにご紹介します。
教えてくれた人/チャイルドフッド・ラボ 代表理事 藤原里美
イラスト/宮下 和 取材·文/柴 茜
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PriPriパレット 2021冬号

PriPriパレット 2021冬号

35ページに掲載

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