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【偏食】〝食べられない〟理由とは②

食べられるものが限定的で偏りが強い「偏食」。園でも対応に悩むことがあるのではないでしょうか?
偏食は「わがまま」ではなく、背景には様々な理由が。
偏食のある子は、どうして食べられないのでしょうか? それぞれ違いはありますが、いくつかの理由が考えられます。偏食について、理解を深めていきましょう。
理由1 こだわりが強い
興味や関心の幅が狭く「〇〇でないとダメ」などのこだわりが、食べられるものを限定することも。同じ食材でも、特定のメーカーに固執して、そればかりを食べる例も珍しくありません。
理由2 はじめてに弱い
はじめての場所やものに対して大きなストレスを感じるタイプの子がいます。そういった子は、食べ物に対しても知っているものでなければ不安を感じ、食べられなくなります。
理由3 過去の嫌な経験
以前その食材を食べた際に、熱くてやけどをした、一緒にいた大人の顔が怖かった、飲み込めなくて苦しかったなど、嫌な経験をすると、次に同じ食材が出た際に、拒否反応を起こすことがあります。
理由4 感覚の過敏や鈍麻
発達に課題のある子には、聴覚や視覚、嗅覚、味覚、触覚の感覚が過敏だったり鈍感だったりする特性があることが少なくありません。こうした特性が、食べられない原因にも。
理由5 消費エネルギーの少なさ
偏食がある子には、活発に運動する機会が乏しくて消費エネルギーが少ないケースもあります。そのため、お腹が空かず食べる気にならない、食べるときは好きなものだけという状態になりがちです。
理由6 口腔内の不器用さ
食べ物を飲み込みやすい形状にするためには、口の中で様々な動きが必要に。舌の動きが悪いと、食べ物を噛んでひとかたまりにする咀嚼がじょうずにできません。口腔内の不器用さが、食べられない原因にもなります。
教えてくれた人/神奈川県立こども医療センター 総合診療科医長 患者家族支援部長 田上幸治
イラスト/たかはしけいこ
取材・文/仲尾匡代
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PriPriパレット 2022年6・7月号

PriPriパレット 2022年6・7月号

12・13ページに掲載

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