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【偏食】〝食べられない〟理由とは①

食べられるものが限定的で偏りが強い「偏食」。園でも対応に悩むことがあるのではないでしょうか?
偏食は「わがまま」ではなく、背景には様々な理由が。
偏食のある子は、どうして食べられないのでしょうか? それぞれ違いはありますが、いくつかの理由が考えられます。偏食について、理解を深めていきましょう。
いくつかの理由が重なって偏食に
偏食があるといっても、食べられない程度も違えば、理由も様々です。偏食に至るには、どんなことが理由となるのかを確認していきましょう。例えば、はじめてのことが苦手、こだわりがあるといった自閉スペクトラム症に多い性質が、偏食として表れる場合があります。また、偏食の子どもの多くが感覚の過敏さや鈍感さ(鈍麻)を持っており、それが理由で食べられないケースも。口の中の動きが不器用なことが関係している場合もあります。運動量が少なく空腹を感じない生活だと、食事に興味が向かなくなることも。
偏食対応で気をつけるべきは、食べることで嫌な経験をさせないことです。前述した理由があるにも関わらず、無理強いするとストレスとなり、さらなる偏食につながる場合があります。
集団生活のなかで改善することが多い
食べられる食品が20品目あれば、大きな栄養上の問題はないといわれています。幼児期に食べられなくても、就学後の集団生活で様々な経験をするうちに、極端な偏食は減っていくのがほとんど。食べられる食品が10品目以下になると、栄養に偏りが出て病気になる可能性もあるので、保護者に医療機関への相談を勧めましょう。
教えてくれた人/神奈川県立こども医療センター 総合診療科医長 患者家族支援部長 田上幸治
イラスト/たかはしけいこ
取材・文/仲尾匡代
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PriPriパレット 2022年6・7月号

PriPriパレット 2022年6・7月号

12・13ページに掲載

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