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偏食に関わる感覚過敏とは?②

食べられるものが限定的で偏りが強い「偏食」。園でも対応に悩むことがあるのではないでしょうか?
偏食は「わがまま」ではなく、背景には様々な理由が。
偏食の原因のひとつに感覚過敏があります。感覚過敏の特性を持たない人には、なかなかその苦しさは想像しがたいでしょう。どんな状態をつらいと感じているのでしょうか?
嗅 覚
匂いに敏感で食べるのがつらい
嗅覚過敏があると、ほかの人が感じない匂いを敏感に察知して、食事の部屋に入ることすら嫌がる子も。特にはじめて嗅ぐ匂いには、拒否反応を示すケースが多いようです。食事メニューでは、例えば魚が嫌いだと、魚介出汁の匂いがわずかにするだけでも、気持ち悪がって食べないことも。
味 覚
強く感じたり鈍かったりする
味覚が過敏で辛さや苦み、酸っぱさなどを強く感じるケースがあります。一方で味を感じる力が鈍く、味の濃い食事ばかりを好む場合も。また、ご飯に何か味をつけないと食べられない子がいる一方、ご飯にほかの味が混ざると食べられない子もいます。
触 覚
食材の状態や食具の感触が苦手
濡れるのを嫌がる子は汁物を拒むことがあります。また、ベトベトしたものが唇にあたる、スプーンが口にあたる感触を嫌がることも。食材の温度の違いが関係する場合もあります。
口腔内の感覚
フライの衣が針のように痛く感じるなど、口腔内の感覚が過敏ということも。しいたけやなすなど、食材を噛んだ感触が苦手なケースも。
教えてくれた人/神奈川県立こども医療センター 総合診療科医長 患者家族支援部長 田上幸治
イラスト/たかはしけいこ
取材・文/仲尾匡代
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PriPriパレット 2022年6・7月号

PriPriパレット 2022年6・7月号

14・15ページに掲載

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