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支援のアイデア

「視覚過敏」とは?②

視覚は、外界から約80%もの情報を取り込むといわれています。したがって視覚過敏があると、目から多くの正しい情報が得られなかったり、日差しや光の反射が、つらい、痛いと感じたりすることも。視覚過敏がある子の支援について考えます。
視覚過敏の子に見えている世界
ひと口に視覚過敏といっても、見え方には個人差があります。視覚過敏のある子どもには光や色、文字がどのように見えているのでしょう。
「光」–太陽光や照明、光の反射がつらい
強い日差しが差し込むと白くぼんやり見えて、遠近感がわかりにくくなったり、色を認識しづらくなったりします。絵本の読み聞かせでは、絵本が見えにくくなってしまうことも。また蛍光灯やLED照明は、まぶしすぎて嫌がる子もいます。とくにLED照明は、青い光の量が多いため、鋭いまぶしさを感じやすいです。視覚過敏がある子は、光の反射にも敏感です。体操着などの白いものは特に光を反射しやすいので、直視できなかったり、目がチカチカしたりすることもあります。
「色」–カラフルな環境に気分が悪くなることも
視覚過敏の子にとっては、原色やネオンカラーはつらい色です。また、さまざまな色が溢れているのも苦痛です。壁面装飾などがカラフル過ぎると、色に酔ってしまい気分が悪くなったり、疲労感が増したりする場合も。
「文字」–消えて見えなくなったり、ゆがんだりして読めない
白い紙に黒い文字などコントラストがハッキリしていると、かえって文字が読みにくいです。書体が原因のこともありますが、文字がぼやけて見えたり、ところどころ消えて見えたりすることがあります。
教えてくれた人/筑波大学 人間系教授 熊谷恵子
イラスト/平澤 南
取材・文/麻生珠恵
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PriPriパレット 2022年8・9月号

PriPriパレット 2022年8・9月号

30ページに掲載

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