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支援のアイデア

「視覚過敏」への配慮①

視覚は、外界から約80%もの情報を取り込むといわれています。したがって視覚過敏があると、目から多くの正しい情報が得られなかったり、日差しや光の反射が、つらい、痛いと感じたりすることも。視覚過敏がある子の支援について考えます。

園での支援
4つのポイント
視覚過敏がある子への支援では保育環境を見直すことが第一です。園でできるサポートのポイントを紹介します。
まわりの子に説明して理解を促しましょう
日差しや照明などの刺激をやわらげるためには、室内・屋外問わず、つば付きの帽子をかぶることも有効です。しかし園で、いつもひとりだけ帽子をかぶるのを嫌がる子もいます。また、友だちにからかわれた経験がトラウマになることも。保育者はまわりの子どもたちに「〇〇ちゃんは、まぶしいと目が痛くなるから、帽子をかぶっているの」などと話し、理解を促しましょう。
カラーフィルムを使うと文字が見やすくなる子も
視覚過敏の場合、苦手とする光の波長やその程度は子どもによってそれぞれ異なります。そのため、その子が苦手な光の波長をカットする手だてが有効です。たとえば、文字の上にかぶせて使用するカラーフィルム。市販の色付きクリアファイルでも合う色が見つかるかもしれません。また、メガネのように着用するカラーレンズもあります。
カラーレンズの処方が可能なところは現在限られていますが、視覚過敏に詳しい眼科や専門機関、児童発達支援センターなどで相談するとよいでしょう。カラーフィルムとカラーレンズは同じ色がよいとは限りません。いろいろ試して、その子に合った色を探しましょう。
教えてくれた人/筑波大学 人間系教授 熊谷恵子
イラスト/平澤 南
取材・文/麻生珠恵
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PriPriパレット 2022年8・9月号

PriPriパレット 2022年8・9月号

32ページに掲載

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