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支援のアイデア

児童発達支援センターってどんなところ?①

保護者から子どもの発達の不安について相談された際、相談機関の名称は知っていても、そこで何が行われているのか、わからないままでは紹介しづらいものです。発達に関する相談窓口としてよく耳にする、児童発達支援センターについてご紹介します。
専門職集団で多角的な支援を
在籍するさまざまな専門職のスタッフは、どのような支援を行っているのでしょう。

相談内容に応じて、適切な専門職が対応
児童発達支援センターでは、子どもの発達の課題を見極め、適切な支援が提供できるよう、さまざまな専門職のスタッフが働いています。発達に課題があるといっても、その子の苦手はさまざまです。ひとつの専門職だけで支援が成り立つとも限りません。認知面での発達の凸凹がことばの習得にかかわることもありますし、運動発達が活動に対する積極性と繋がっていることも。成長とともに発達の課題が変わり、担当する専門職が替わることも珍しくありません。

理学療法士(PT)
はいはい、立つ、歩く、跳ぶなど、身体全体を使った粗大運動の発達に関する相談を受けます。子どもの身体の動きを確かめ、うまく動けない原因を探ったり、運動発達を促すためのリハビリテーションを行ったり、提案をしたりします。
言語聴覚士(ST)
ことばの発達の遅れや聞こえに問題がある子、食べることになんらかの困難が生じている子への支援を行います。相談で多いのは発語の遅れですが、ことばの理解や表出を確認しながら、発達を促す療育や、保護者への提案を行います。
作業療法士(OT)
手指の動きが伴う、日常生活にかかわる動作の相談を受けます。あそびを中心とした作業活動を通して子どもの課題を捉え、苦手を減らす手だてを考えて療育を行ったり、保護者にアドバイスしたりします。
保育士
施設内に児童発達支援事業所がある際は、支援が必要な子どもの保育を行います。ほかのスタッフと協働し、子どもの療育に取り組むこともあり、相談業務などで保護者を支援することもあります。
社会福祉士
子どもの発達に関する相談を受け、子どもを取り巻く環境や家庭の状況を聞き取ります。どのような支援を利用するのが適切かなどの計画を立て、その子と家庭に適した専門職に相談と支援を繋げます。
臨床心理士・公認心理師
普段の様子を保護者から聞き取ったり、子どもとあそんだりしながら、困りごとが何に起因しているのかを探ります。行動の背景にある、ものの捉え方などに合わせた環境調整や対応を、保護者に提案したり一緒に考えたりします。
教えてくれた人/武蔵野市児童発達支援センター みどりのこども館館長 平沼勝也
イラスト/オガワナホ 取材・文/仲尾匡代
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PriPriパレット 2023年2・3月号

PriPriパレット 2023年2・3月号

52ページに掲載

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