「感覚おもちゃ」とは?①
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振ったり回したり、音を出したりと、直感的にあそべて、発達に特性のある子が夢中になれる「感覚おもちゃ」。手作りなら、目の前の子どもの興味や関心、発達に合わせたものが用意できます。 | |
特性のある子どもにとって、感覚おもちゃはなぜ必要なのでしょう。手作りを提案する理由 ――現状の課題についても紹介します。 | |
感覚欲求が満たされると気持ちが安定する 人には感覚に適切な刺激がある状態を維持したいという「感覚欲求」があります。お腹が空いたからごはんを食べたい、眠くなったから寝たいという生理的欲求と同じ本能的な欲求です。 この感覚欲求を満たしてくれるのが感覚おもちゃです。あそぶことで適切な刺激が入り、子どもの情動は安定します。リラクゼーション効果が得られるのも感覚おもちゃならでは。不安やストレスを抱えてイライラが行動に出やすい子どもにとって、あそびながら心地よさを味わうことができる欠かせないツールです。気持ちが穏やかになり、自然と問題行動が減っていきます。 |
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直感的に、ひとりであそび込む中で発達も促される 感覚おもちゃは原則ひとりあそび用なので、コミュニケーションが苦手な子どもがゆっくりあそべるのも魅力です。ひとりあそびが充実していると、トラブルも起きにくいものです。 見ただけで触りたくなる、鳴らしてみたくなる――直感的にあそべる感覚おもちゃは、シンプルなほど子どもに人気です。たとえば気泡緩衝材のプチプチは、大人でもあそびたくなる不思議な魅力がありますね。子どもならなおさら。 無理に生活動作を練習させるのではなく、感覚おもちゃで夢中になってあそぶうちに、いつのまにか発達が促されていたという状態を目指しましょう。 |
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教えてくれた人/チャイルドフッド・ラボ代表理事 藤原里美 イラスト/AKIYO 取材·文/こんぺいとぷらねっと |