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性教育を取り入れた保育②

性教育は、「性=生殖」のように、誤解を持たれやすいことばです。しかし、本来の性教育は、「性=人権」という考え方を土台とし、自分のからだ、人間関係、そして社会とのつながりについて知り、「どのように自分が生きるか」を考えることです。これを「包括的性教育」といい、ユネスコの国際セクシュアリティ教育ガイダンスでは、幼児期から年齢別の指針があります。保育の中に包括的性教育を取り入れることは、子どもの人権の保障につながります。ぜひ、園でできることを考え、少しずつ実践を積み重ねていきましょう。
性への関心にネガティブな反応をしない
子どもはあらゆることに興味があります。性もそのひとつ。子どもが性に関する質問をしたとき、大人がごまかしたり馬鹿にしたりする対応を積み重ねると、子どもは「聞いてはダメなんだ」と学んでしまいます。
まずはその気づきを肯定してください。「どうしてそう思ったの?」と聞くと、子どもが具体的にどの部分を知りたいのか見えるかもしれません。わからなければ子どもと一緒に調べてみましょう。
子どものからだの権利が守られているかふり返る
保育の中には、無自覚に子どものからだのプライベートが守られていない場面があるかもしれません。性教育の着眼点を持って「子どもの気持ちに寄り添えているかな?」「大人の都合で子どもの意思を無視していないかな?」とアンテナをはると、改善点に気づけるようになります。
教えてくれた人/
宇都宮大学 共同教育学部准教授 艮 香織
イラスト/ノグチユミコ 
取材協力/あおぞら谷津保育園(神奈川県)
取材・文/古屋あさみ
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PriPriパレット 2023年8・9月号

PriPriパレット 2023年8・9月号

9ページに掲載

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