“困り方に困っている”子どもたち①
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困っている状況で、手を差し伸べられても「大丈夫」と答えてしまう、そんな子はいませんか?生きていくうえで欠かせない「助けを求める力」。すべての子どもに身につけてほしい、この力を養うために保育者ができることを考えましょう。 | |
〝困り方がわからない”のはどうして? 困っている状況で大人から手を差し伸べられても「大丈夫」と答えてしまったり、困ったことがあっても周りの人にどのように伝えたらよいかがわからず助けを求められなかったりする子どもが増えています。理由のひとつとして考えられるのは、困ったときどうしたらよいのかを教わる機会の少なさです。 子どもたちは困った場面に直面すると「わからないのは自分のせいだ」「困っていることが知られると、先生に叱られないかな?」など、葛藤しながら、あいまいな態度をとりがちです。 そうした子どもたちに養ってほしいのが、「できない」に正直になり、助けを求める力です。 発達に特性がある子の支援は、かかわる大人が「ひとりでできる」を重視しがちです。そのため子どもも頑張り過ぎてしまう傾向があります。そうしたことを踏まえても、まず保育者自身が「助けを求めること」の大切さを認識し、子どもがSOSを出しやすい環境をつくりましょう。 |
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教えてくれた人/星槎大学大学院 教育実践研究科教授 阿部利彦 イラスト/しおたまこ 取材・文/麻生珠恵 |