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支援のアイデア

児童発達支援のナカミ、教えます!②


児童発達支援の内容

児童発達支援は、具体的にどのような支援を行うのでしょうか。支援の内容と実施の流れについて説明します。

「個別支援計画」を作成して支援を行う

児童発達支援の現場では、子ども一人ひとりの発達を把握し、適切な支援を提供するため、支援の目標や内容の明確化を目的とした「個別支援計画」を作成します。
支援の内容には、「本人支援」「家族支援」「移行支援」「地域支援」があり、子どもの育ちの環境を総合的に整えます。
この4種類の支援は、児童発達支援ガイドラインに定められており、それぞれの事業所等は、その内容をふまえた支援を実施し、質の向上を図る必要があります。
6か月ごとに見直す
支援の流れ
1. アセスメント
相談支援専門員とともに、子どもや家族との面談をもと、本人支援の5領域をふまえた課題を明確にします。

2. 個別支援計画の作成
アセスメントに基づき、将来に対する見通しをもったうえで、児童発達支援管理責任者計画を作成します。

3. 支援提供
個別支援計画をもとに、支援を提供。支援の達成度や目標にズレはないか確認しながら実施。

4. モニタリング
おおむね6か月に1回以上、見直しを行い、支援計画が適切かどうか検討します。

5. 計画見直し
子どもの姿やニーズの変化、新たなニーズを確認し、適切な支援が行えるように計画を見直します。
5領域の視点をふまえた
本人支援
子どもが将来、日常生活や社会生活を円滑に営むための基礎となる「5領域」の視点を取り入れながら、それぞれの子どもの状態に応じて、発達上のニーズに合わせた支援を行います。
子育ての不安を軽減
家族支援
子どもの成長や発達の基盤となる親子関係や家庭生活を安定・充実させることが、子どもの育ちや暮らしの安定・充実につながるため、家族の支援も必要です。子どもの発達を心配する保護者の思いを受け止め、支援します。
同年代の仲間づくりも
移行支援
可能な限り地域の保育・教育を受けられるようにするとともに、同年代の子どもとの関わりをつくることも大切です。地域の保育所等に通園できるようにしていく支援のほか、移行先でなじめるような関わりも意識します。
関係機関との連携を強化
地域支援
子どもの育ちや家庭生活に関わる自治体・保育施設・医療機関・児童相談所・保健所などの関係機関と連携を取り、地域の子育て環境を整えます。日頃から連絡を取り合うほか、定期的な会議による情報共有も。
教えてくれた人/
桜美林大学心理・教育学系准教授、スタジオそら顧問
公認心理師、臨床心理士、認知行動療法スーパーバイザー
小関俊祐
アース・キッズ株式会社・発達障害療育研究所研究員
公認心理師、臨床心理士、専門健康心理士、日本ストレスマネジメント学会認定ストレスマネジメント実践士
土屋さとみ
イラスト/hakowasa
取材・文/こんぺいとぷらねっと
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PriPriパレット 2024-2025 12・1月号

PriPriパレット 2024-2025 12・1月号

4,8,10,12,15ページに掲載

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