コミュニケーションを育む②
言語にとらわれない応答的な関わりを 「非言語」も大切に コミュニケーションが成立するには、いきなり言語でのやりとりを育むのではなく、言語コミュニケーションにとらわれない「受信」と「発信」を積み重ねた応答的な関わりが大切です。「受信」する力を育てるには、「受信」は子どもの「理解」と認識し、大人の関わりによってさまざまな景色を見る、いろいろな音を聞く、物に触れるなど、感覚の引き出しを増やします。「発信」の幅は広く、身振り・手振りや発語を求めるだけでなく、ボディタッチでのふれあい、キャッチボールでの目線や表情、発声なども大切な「発信」と捉えましょう。 |
|
---|---|
IDEA1 「受信」する力を育てる | |
キャッチボール 手あそびやふれあいあそび歌で、ひざの上に座らせたり、くすぐりっこなどのボディタッチを。 [ ポイント ] 視覚・聴覚・触覚などの感覚的な反応だけでなく「相手を見て待つ」「タイミングを図って手を出す」などの行動の有無にも着目を。 |
|
IDEA2 「発信」する力を育てる | |
お返事タンバリン 保育者が子どもの名前を呼んでも、挙手や返事が難しいときは、子どもがタンバリンを鳴らします。 [ ポイント ] 音を自ら鳴らすことで意思表示につながります。初めはタンバリンを打つ手を介助しても。 |
|
Step up 子どもが欲しそうなものを保育者が先回りして渡すのではなく、保育者の手元や子どもの手が届かない場所に置いておき、保育者への要求の発信(言語、非言語問わず)を促すのもよいでしょう。 |
|
教えてくれた人/言語聴覚士 田中春野 イラスト/妹尾香里 取材・文/オフィス朔 |