子どもの発達はらせんに進む
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これまであまり学んでこなかった発達支援を深く知りたい。そんな「1年生」が身につけたい〝マインド〟と、それに基づいた実践方法を紹介。まずはひとつ、やってみましょう。 | |
「進んで戻った」ときは不安のサイン 進んだり戻ったりをくり返しながら変容する子どもの発達は、右の絵のようにらせんに歩みを進めるイメージです。 発達に特性のある子どもは、一般的な育ちの子どもより、戻ったり止まったりする状態が長く続きます。その理由は環境にあることがほとんどで、新年度など、変化の大きい時期は子どもは気持ちが不安定になり、それまでできていたことができなくなる場合があります。保育者はそのような姿を一時的なこととして捉え、また安心して能力が発揮できる環境を用意しましょう。 |
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無理にがんばらせようとせずたくさん手伝う できていたことができなくなったとき、子どもは不安や混乱を抱えています。「またできるはず!」と子どもをがんばらせるのではなく、保育者はたくさん手伝って。子どもは「支えられている」と感じると、前に進めます。 |
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子どもが安心できる環境を用意する 新年度は、くつ箱の場所や支度の手順を進級前と同じにするなど、環境の変化を最小限に。行事などは参加しない選択も用意して。子どもが“できていた”ときの環境を考え、変化を減らす工夫をしましょう。 |
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発達が停滞しやすい環境 ●新年度など環境が変わった ●行事が近く心身の負荷がかかっている ●クラス替えや担任の変更があった ●きょうだいが生まれた。保護者の単身赴任など家庭内の変化があった ●友だちと自分を比較して、自信が低下している ●大人から叱られることが増えている ●本人に過度の期待がかけられている |
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教えてくれた人/ チャイルドフッド·ラボ代表理事 藤原里美 イラスト/青山和代 取材・文/こんぺいとぷらねっと |