My Wonder あなたの保育をサポートする

支援のアイデア

着替え動作の苦手とは?⑤

着替えは生活に欠かせない動作ですが、シャツやズボンなどのほかにも、子どもが身につけるものは意外とあります。それぞれの子どもの苦手な部分にアプローチしてみましょう。
苦手な素材や形状を理解して
身につける衣料品のなかでも、帽子やカッパは幼児が使う頻度の高いアイテムです。それぞれ着脱に必要な動作がありますが、手指の器用さや、姿勢、形状を見て判断する力が関わってきます。
指先の力が弱いと、つばを指で引っぱって帽子を深く被るのが難しかったり、カッパのボタンを留めるのに時間がかかってしまいます。衣料品の形や構造が理解できず、体の動かし方がわからないことや、自分の体がどのようになっているかをイメージしづらいことも着脱に時間がかかる要因です。様々な要因で着脱に時間がかかると、苦手意識が強まることも。
その子が着脱のどの部分を苦手としているのか、ピラミッド構造を参考に理解し、少しずつ慣れて自信をつけられるよう援助しましょう。
こんな姿は見られませんか?
カッパをじょうずに着られない
全身が隠れるようにカッパを着られますか?
帽子を被るのが苦手
正しい位置で被っていますか?
あそびで手指の力や「見る」感覚を養う
帽子とカッパを身につける動作は、左の図のようなピラミッド構造で成り立っています。動作の土台となる第1段階では、着脱のために顔や腕を動かす際に立ち姿勢を保てることが大事です。第2段階では帽子やカッパのフード、または手袋を指先で引っぱる力、カッパを着るために腕を後ろに回す動きなどが必要です。第3段階では、全身が隠れるようにカッパを着たり、指を正しく入れるために、体や手がどのような状態なのかをよく「見る」ことが必要になります。それらの力を引き出すあそびを楽しみながら行って、スムーズな着脱を目指しましょう。今回は、「見る」感覚や手指の動きにアプローチしたあそびをご紹介します。
↑画像拡大
作業療法士 笹田 哲
イラスト/祖敷大輔
支援ツール制作/くるみ れな
取材・文/大口理恵子
お知らせカテゴリー

この記事が詳しく
掲載されているのは

PriPriパレット 2025年2・3月号

PriPriパレット 2025年2・3月号

32,34ページに掲載

詳細はこちら

関連キーワード