気持ちを切り替えられる支援術③
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6つの特性に注目! ここでは、切り替えの難しさにつながりやすい特性を、大きく6つのタイプに分けて紹介します。子どもによっては、複数の特性が重なっている場合も。特性に合った対応をしましょう。 前回に引き続き、3つのタイプを紹介します。 |
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![]() 一度夢中になると、まわりの指示が耳に入らなくなるDさん |
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【園での様子】 あそびに集中しすぎて片づけの時間になってもひとりだけやめず、保育者に注意されることが多い。しかしなぜ注意されたかよくわかっていない様子で、泣き出すことも。 【支援のポイント】 本人に悪気はなく、片づける時間だと気づいていない可能性も。こまめな声かけで情報を取り入れやすくしたり、またできることを伝えたりして、本人が〝終わり〟に納得できると、次に移れます。 |
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終わりにするときは次があることを伝え、毅然とした態度で 「まだやる!」と言っても、きちんと終わらせることが本人の切り替えの練習に。次にいつできるのかを伝えて安心させる、状態保存用の絵カードを使うなどして“終わり”にできるサポートを。
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![]() ゲームで負けるとかんしゃくを起こし、気持ちを切り替えられないEさん |
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【園での様子】 ゲームやじゃんけんなどに負けたり失敗したりすると、パニックに。なかなか気持ちを立て直せず、友だちともちょっとしたことでトラブルになりやすい。 【支援のポイント】 「もしかするとこうなるかも」という事前説明で心の準備ができるようにしましょう。また、かんしゃくを起こしている間は本人もつらく、感情に振り回されて困っています。気持ちを落ち着かせたり、発散できる方法を検討しましょう。 |
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がまんした分ためたストレスを発散できる機会を設ける 衝動性が強い子の場合、がまんすることばかりだとフラストレーションがたまります。なんらかの方法で発散させてあげましょう。新聞を破る、ビーズクッションにパンチするなど、安全で楽しい方法がおすすめです。
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![]() 感覚過敏があり、特定の活動をやりたがらないFさん |
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【園での様子】 大部分はみんなと一緒に行動できるが、歌あそびや楽器を使う活動には参加したがらない。ときどき保育室で耳を塞いでいたり、トイレの前で鼻をつまんで入らなかったりすることがある。 【支援のポイント】 感覚が過敏な場合、特定の刺激を強く感じてしまい、その苦痛から活動に参加できないことが。子どもの表情や反応を観察し、苦痛の原因をなるべく軽減する配慮をし、安心して過ごせる環境を考えましょう。 |
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苦手なにおいを避けられる環境の配慮を 嗅覚が過敏な子どもの場合、給食室などにおいが発生する場所から離れて活動できるような配慮を。また、トイレのにおいが苦手な子には、消臭スプレー(無臭タイプ)をかけてにおいを軽減したり、かける様子を見せることで安心する場合も。
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\園全体で共有を/ 切り替えられない理由を知るアセスメントは 〝観察〟と 〝情報の蓄積〟で 切り替えが苦手という点では同じでも、その理由は一人ひとり異なります。それを見極めるには、子どもの普段の様子をよく観察して、記録すること。情報を蓄積していくことで、傾向と対策が見えてきます。 |
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傾向をつかむために記録をつけよう 個別対応の大原則は、その子どものことをよく知ることです。そのためには日々の記録が大切な手がかりになります。うまく切り替えられなかった、そのときの状況を書き出し、それに対する保育者の対応や子どもの反応、その後の子どもの様子や保育者の気づきを書き留めていきましょう。 できれば担任だけでなく、ほかのクラスや時間外・加配の保育者など、本人と接点がある複数名で書くのがベスト。別の角度からの気づきが得られます。 また、最初から切り替えられない理由を見極めるのは難しいものです。傾向が見えてくるまで1~2週間続けてみて、子どもの行動を観察・分析しながら、さまざまなアプローチをしてみましょう。その蓄積から子どもの傾向が見え、その子に合ったよりよい支援につながります。 |
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教えてくれた人/ 東京科学大学 リベラルアーツ研究教育院教授 水野智美 司馬クリニック院長 司馬理英子 イラスト/牧角春那 支援ツールイラスト/鹿渡いづみ みさき ゆい 撮影/久保田彩子 中島里小梨(世界文化ホールディングス) 取材・文/オフィス201(中西翔子、船越 唄) |




