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支援のアイデア

発達支援 基本の【き】②

ASD(自閉スペクトラム症)
人とのコミュニケーションの困難さ、こだわりの強さに加え、見通しが持てなかったり、感覚の過敏や鈍麻が見られたりします。「スペクトラム(連続体)」ということばのとおり、特性の現れ方は人により多様です。
〈 見られやすい姿・行動 〉
⚫︎友だちの輪に入らず、ひとりであそんでいる
⚫︎見通しを持てず、切り替えが難しい
⚫︎ルーティンをくずすのを嫌がる
⚫︎特定の物ごとややり方に強いこだわりを示す
⚫︎音やにおいなどに敏感に反応する
など

保育者と1対1の信頼関係を築くことが第一歩
ひとりあそびが多い場合、友だちにあまり関心がないということも。まずは保育者と安心できる関係をつくることから始め、徐々にその子の好きなあそびにまわりの子を引き込むなどの働きかけを。

事前説明と視覚支援で見通しを持てるようにする
ことばだけの説明では次に何をやるのか見通しが持てない子の場合、早い段階から声をかけて予告と説明を心がけます。その子の理解力に合わせた絵カードなども活用し、やることを“見える化”するとよいでしょう。
ADHD(注意欠如・多動症)
「注意・集中できない(不注意)」「待てない・がまんできない(衝動性)」「じっとしていられない(多動性)」などの特性があります。単に“元気な子”との違いは、生活における本人の困り度合いなどから判断されます。
〈 見られやすい姿・行動 〉
⚫︎集まりのときに席を立つ/ウロウロする
⚫︎座っていてもモゾモゾして落ち着かない
⚫︎順番を待てない
⚫︎ほかの子のおもちゃを取り上げることがある
⚫︎忘れ物やなくし物が多い
など

外部からの刺激を抑えて集中しやすくする
情報量が多く刺激が強い環境では、興味がそれ、集中が途切れてしまいます。集まりのときはカーテンを閉める、掲示物や他児の姿・声が気になりにくい席にするなど、目や耳から入る情報を絞るとよいでしょう。

貸し借りのやり取りや少し待つ練習を積み重ねる
衝動性が強い子は、瞬間的な気持ちにブレーキをかけるのが苦手です。物の貸し借りは「貸して」「いいよ」のやり取りを練習する、保育者が仲介して「10回○○したら交代」など、ルールを守る練習をしましょう。
LD(学習障害)
知的発達に遅れはないが、「読み」「書き」「計算」といった特定の学習分野で困難がある状態。未就学では気づかれにくいですが、早めに気づいて対応できると就学後に子どもが抱える困難を減らすことができます。
〈 見られやすい姿・行動 〉
⚫︎文字や文章は読めるが、書こうとしない
⚫︎文を意味で区切ることができず、1文字ずつ読む
⚫︎絵本や紙芝居の読み聞かせに興味を示さない
⚫︎数を数えるのが苦手
⚫︎簡単な計算にも指を使う
など

支援教材やグッズで苦手をサポート
文章のどこを読んでいるのかがひとめでわかる支援グッズがあります。近年は教育現場において、このようなグッズの活用が合理的配慮として認められるようになってきました。

“合理的配慮”とは?
障害のある人から意思表示された場合に、負担になりすぎない範囲でその求めに合った対応をすること。上のイラストでは、3人が公平に試合を観られるよう、個別の配慮がなされていることを表しています。
教えてくれた人/
東京都清瀬市 子どもの発達支援・交流センターとことこ センター長
岩澤寿美子
イラスト/鈴木衣津子
取材・文/オフィス201(中西翔子、船越 唄)
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