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多動性・衝動性にどう対応する?

多動性・衝動性にどう対応する?

あけみ先生からの相談(5歳児クラス担任/保育歴2年)
トイレに行くと、行ったきり帰ってきません。

年長になり、着替えやトイレをひとりでできるようになってきた、みのりちゃん。張り切ってひとりでトイレに行くのですが、途中でふらふらと別の場所に行って、あそび始めてしまうなど、保育室に戻ってこないことがあります。

まさこ園長のアドバイス
視野に入ったものに、気がそれやすい特性も一因に
ふだんから「落ち着きがなく、気が散りやすい」といった特性が強く見られる子は、視界に入ってくるものに気がそれやすく、一度注意がそれると、そこに意識が集中してしまうため、そのとき自分がやっていたことや、やらなければならないことを忘れてしまうことがあります。トイレに向かったはずのみのりちゃんがなかなか部屋に戻ってこないのも、途中で目にしたものに気を取られ、トイレに行くことを忘れて、あそび始めてしまったのかもしれません。

寄り道しにくくなる環境を整えるくふうを
トイレに行く途中におもちゃや絵本のコーナーがあるなら、布をかぶせるなどして視野に入らなくするくふうが必要です。また、みのりちゃんが寄り道せずにトイレに行ける“仕掛け”を作っておくことも大切です。たとえば、トイレまでの廊下に、みのりちゃんの好きな色のビニールテープを貼っておくのもいいですね。「この道を歩いて、トイレまで出発!」「トイレがゴールだよ」「ゴールできるかな?」などと声をかけてみましょう。“好きな色”や“テープの色”“トイレがゴール”といった、その子が意識できる要素のことばによって、他のことに気がそれにくくなります。

早く戻りたくなるような魅力的なクラスづくりを
みのりちゃんが「早く部屋に戻りたい」と思えるクラスをつくることも、保育者として忘れてはならない視点のひとつです。みのりちゃんにとって、早く戻りたくなるクラスとは、大好きな保育者や友だちがいる、楽しい活動がある、そんな場所ではないでしょうか。まずは保育者がみのりちゃんとの絆を深めながら、日々、みのりちゃんが友だちとつながり、活動を楽しいと感じられる保育をつくり上げていくことも大切です。

お話/佐藤 曉(岡山大学大学院教育学研究科 教授)、北野雅子(大阪府貝塚市公立幼稚園 園長)
イラスト/みさきゆい 取材・文/森 麻子

 

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PriPri プリプリ 2018年6月号

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62,63ページに掲載

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