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すぐに実践できる!アドラー式保育

アドラー式保育実践【1】イヤイヤ期を乗り越える!

アドラー式保育実践【1】イヤイヤ期を乗り越える!

自分を確立する大事な時期「やりたい」を伸ばすためにサポートを
2歳ごろになると自我が発達し、自分のなかで考えが明確になってきます。しかし、いろいろな考えがあっても、伝えるためのことばをまだ習得できていません。そのため、出てくることばが「イヤ!」になっているのです。

同時に、自我が発達するにつれ、何でも自分でやりたい気持ちが大きくなります。そういった気持ちを尊重せずに「駄々をこねないで、早くしなさい」と命令したり怒ったりするのはよくありません。「どうせ自分にはできない」とやる気を失ってしまいます。保育者は子どもの気持ちをサポートするとよいでしょう。

たとえば、着替えがうまくいかない場合は着やすい服にしたり、着心地のいいものにしたりするだけでも変わります。そのうえで、じょうずに着ることができたら、感謝や喜びのことばをかけるようにしましょう。次第に積極的に取り組むようになっていきます。

この時期の接し方のポイント
・「○○しなさい」と声をかけるのではなく、子どもが行動しやすくなるためのサポートを考えて
・自分でできるように履きやすい靴、着替えやすい洋服などを準備するよう保護者にも声かけを

 

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アドラーのことば その1
すべての行動には目的がある
たとえば、子どもがご飯を食べないとき「どうして食べないの?」と原因を考えがち。しかし、原因ではなく行動の『目的』を考えてみるのが、アドラーの提案です。この子はご飯を食べないことで、何を達成しようとしているのか? 早く寝たいのかもしれないし、あそびたいのかもしれません。そういう子に「お腹空いてるでしょ、食べなさい」と注意しても、効果的ではありません。目的を考えてみると、新しい視点が見えてきます。

監修/植松紀子先生
臨床心理士。日本大学講師。神奈川県内の児童相談所や「こどもの城」小児保健部での勤務を経て、現在はアドバイザーとしてさまざまな保育園や幼稚園を回り、指導を行っている。

構成・文/香山倫子(KWC) イラスト・漫画/アキワシンヤ

 

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PriPri プリプリ 2018年7月号

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