この仕事でよかった!
わたしたち、転職して保育者になりました!【2】
保育の仕事を一生続けたいから 出産後も、条件に合う園で勤務
(東京都 S・Nさん 40歳 保育歴7年)
■介護施設に軽い気持ちで就職したことを後悔
高校卒業後は、介護ヘルパーと保育士の両方の資格がとれる、福祉の専門学校の保育コースに進学。実習なども経験し、卒業後は保育士になるつもりでした。しかし、保育者としての就職先がなく、当時は家庭の事情もあったため、正規雇用を求めて、老人介護施設に介護ヘルパーとして就職しました。
施設では、入所者の死後のお世話なども経験。子どもは成長するいっぽうですが、高齢者はその反対に死に向かいます。それが、自分には受け入れられず、「保育の仕事が見つかるまで」という甘い考えで就職したことを後悔しました。
■保育園で働きはじめた後、出産・退職を二度経験
4か月ほど働いたころ、学生のときに私立保育園連盟に提出していた履歴書を見た保育園から、産休の先生の代わりに働かないかと連絡が入りました。これも何かのご縁と思い、施設を辞め、保育園に勤務するように。
ただし、産休補助なので、日給制の1年雇用です。その後、安定を求めて、学童保育で小学生の指導員を務めました。5年半勤めて、結婚・引っ越しのため、別の地域の学童に転職。そこで2年ほど働いたころに、1人めを妊娠しました。学童の勤務時間は昼から夜8時までと、子どもの預け先がないため、産休後は仕事を辞めざるをえませんでした。
子どもが2歳になったころ、都の認証保育所でパートで再び働きはじめました。4年後、今度は2人めの出産を機に、退職しました。
自分の働きかたに合う園で契約社員として勤務中
下の子の子育てが落ち着いてきたころ、小さい子どもがいても働ける条件の園を求めて、自力で問い合わせたところ、4月にオープンする園で契約社員として採用が決まりました。面接のときに、当時1歳だった下の子を「時間の融通が利くので、同じ園に預けないか」と打診されましたが、家族と相談した結果、わが子のことで、お互いに気を遣うのではないかと考え、自分の子は別の園に預けることにしました。
これまで、出産のほかに引っ越しなどもありましたが、そのたびに仕事が見つかるのは、保育者が求められているからだと思います。それに、子どもたちの日々の成長を目にすると、とにかく感動します! 今は子育て中なので、限られた時間しか働けませんが、保育の仕事は一生続けていくつもりです。
イラスト/伊藤美樹