0・1・2歳児の気になるクセとの向き合い⽅
クセごとのお悩み解決! 対応法
よく見られるクセへの悩みについて、保育者ができる対応法を、それぞれご紹介します。
【指・つめをしゃぶる】
しゃぶりすぎで前歯がでたり病気になったりしませんか?
歯列への影響はまれにありますが、健康に影響はありません。
出っ歯になるのではないかと心配する人も多いですが、よほど強くしゃぶり続けない限り、歯列に影響はないことがほとんど。また、口から菌が入って病気になることもありません。3歳頃には自然と治まりますが、どうしても気になる場合は、指に塗るタイプの専用のクリームや手袋などのクセを防止できるグッズを使うといいでしょう。
【寝ているときに歯ぎしりをする】
歯がすり減りませんか?
ほとんどないのでご安心を。ストレスが要因でもありません!
寝ている間ずっと歯ぎしりしているわけではないので、歯がすり減ることはほとんどありません。子どもが寝ているときの歯ぎしりは発達段階で見られる現象のひとつととらえましょう。しっかり熟睡できているのか心配になりますが、まずは気長に見守ることが大切です。
【頭を打ちつける】
脳に悪影響がでませんか?
額が傷つくことがあっても、脳に悪影響はありません。
まれに額にアザができることもありますが、脳内に悪影響がでることはありません。怪我が心配であれば、頭を打ちつける場所にクッションなどを置くといいでしょう。「かまってほしいからするのではないか」「かまうとより増えるのではないか」と悩む人もいますが、根拠はないので、心配する必要はありません。
本誌では、保護者からの質問への答え⽅Q&Aも紹介しています。
監修/榊原洋⼀先⽣
東京⼤学医学部を卒業し、同⼤学の附属病院に⼩児科医として勤務。その後、お茶の⽔⼥⼦⼤学⼈間発達教育研究センター教授。2016年に定年退任し、現在は名誉教授。発達障がいの臨床や、発達神経学、脳科学などを専⾨に研究している。
イラスト/伊藤美樹 取材・構成/⾹⼭倫⼦・鈴⽊久⼦・橋本夏帆(KWC)