子どものつぶやきから考える保育
言いわけ
言いわけは、自分の正当性を主張する“自己防衛反応”
2~3歳を過ぎた子どもは、しかられたり、注意をされたりすると、すぐに「だって」「でも」「わざとじゃないもん」といったことばに続けて“言いわけ”を口にするようになります。それは子どもが、自分なりの考えで行動するようになったからで、言いわけも成長の表れのひとつ、といえます。言いわけをする子どもの内面(心理)には「自己防衛」という心理が大きく働いていると考えられます。「怒られたくない」という思いはだれにでもありますが、特に、日ごろから周囲に認められることが少ない子ほど、自尊心を守ろうと過剰な言いわけをする傾向があるようです。過度な言いわけがひんぱんに見られる場合は、子どものよいところを認める、接する機会を増やして話をよく聞くなど、子どもへの接し方を見直してみることも必要でしょう。
お話/菊地 渉(茨城県 境いずみ保育園教頭・保育総合研究会JAMEE.S) イラスト/鹿渡いづみ