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0・1・2歳児の保育

絵本の読みがたりQ&A(前編)

絵本の読みがたりQ&A(前編)

実際に絵本の読みがたりを行うとき、どんなことに気をつけたらよいのでしょうか。よく聞かれる質問に今井先生がお答えします。

Q.子どもたちの座り方は、どのようにしたらよいでしょうか?
A.保育者のひざにのせて一人ひとりにじっくりつきあって
子どもは、大好きな人のぬくもりを感じながら絵本を読むことで、自分は大切にされているなあと感じられ、それが安心できる時間となります。本棚から子どもが絵本を選んで「読んで」と持ってきたら、保育者は「〇〇ちゃんの好きな絵本ね」と受け入れ、ひざへ子どもをのせて、じっくりつきあいましょう。
子どもたちにとって、保育者のひざの上は「特等席」です。ひざにのせて絵本を読んでいるとき、ほかの子どもが絵本を持ってやってきても、「待っててね。終わったら読むからね」と声をかけると、その子どもは待つことができます。「自分の好きな絵本を持っていくと保育者に読んでもらえる」と、子どもが思えることが大切なのです。

Q.絵本を選ぶコツは?
A.子どもが興味を持っていることや体験と結びつく本を選んで
絵本を個別に読む場合、その子どもが今いちばん興味を持っている内容の絵本を選びましょう。たとえば、最近動物園に行った子どもの場合、いぬの本よりも動物園の本といったぐあいです。子どもの体験と結びつく本を選べるのは、その子どもと親しくしているおとなだけです。
また、最近歩けるようになって、歩くことが好きになった子どもには、『くつくつあるけ』(福音館書店)を読むなど、子どもの発達に合わせた本を選んでもよいでしょう。

監修/今井和子先生
二十数年間、世田谷と川崎の公立保育園で保育士として勤務。その後お茶の水女子大学などの非常勤講師、東京成徳大学、立教女学院短期大学教授を経て、現在「子どもとことば研究会」代表。全国の保育者研修で講演などを行っている。

撮影/久保田彩子(本社写真部) 写真協力/浪花認定こども園(福井県越前市) 取材・文/吉野 玲

 

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PriPri プリプリ 2016年12月号

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64-65ページに掲載

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