「ごめんなさい」言える?言えない?
「ごめんなさい」の心を育むためのかかわりポイント
【0歳児 】「ごめんなさい」の意味を理解することはまだ難しい時期
日ごろの生活のなかで、保育者が間違えたとき、ぶつかったとき、待たせたときなどに、自然と「ごめんなさい」のことばを使っている姿を見せることが大切です。
【1歳児】悪いことをしたら「ごめんなさい」と言うことを少しずつ知っていく時期
徐々に口にする単語の数も増え、大人の言うことをほとんど理解できるようになります。ぶつかったときは、「ごめんね、痛かったね」と言ってぶつけたところをなでる、といった行為を保育者がくり返すことで、子どもは少しずつ「ごめんなさい」の意味を理解するようになっていきます。
【2〜3歳児】形式的な「ごめんなさい」は言えても、心からの「ごめんなさい」はまだ難しい時期
自己中心性が強く、まだ相手の立場で考えることができない2〜3歳の頃は、心からの謝罪をするのは難しい時期です。しかし、保育者に促されれば「ごめんなさい」と言えるようになる年齢でもあるので、言えたときは、しっかりほめることが大切です。
【4〜5歳児】形式的な「ごめんなさい」から、罪悪感に基づく「ごめんなさい」が言えるようになる時期
集団であそぶことが増えて、協調性や思いやりの気持ちが育つとともに、相手の立場で物事を考える力がついていく時期です。また、4歳後半になると、ルールを守ることの大切さを少しずつ理解できるようになるため、自分が悪いことをしたときには謝らなければいけない、ということもわかってきます。
お話/鬼塚和典(熊本県 熊本藤富保育園 園長・保育総合研究会JAMEE.S顧問)
取材・文/森 麻子 イラスト/鹿渡いづみ