よいうんちで排便の自立を
年齢別・排便の自立を促すポイント
排便の自立に向けて、それぞれの年齢でどんなことに気を配っていけばよいのでしょう。ポイントをご紹介します。
【0歳】おむつ替えの際に、排便を喜ぶことばかけを
排便後のおむつ替えでは「いいうんちが出たね、おしりをきれいにしようね」と笑顔で声かけを。排便を喜んでくれる大人に安心感を覚え、便で不快になったおしりを快適にしてくれることで信頼感も育まれます。大人が排便に対して不快な感情を見せると、子どもの心にも不快な感情が芽生えるので注意しましょう。
【1歳】タイミングを掴むには、保育者の観察力が重要
あそびの途中で真っ赤になっていきんだり、部屋の隅でじっとしたりと、子どもの様子を見ていると排便していることがわかります。排便する時間帯がほぼ同じであれば、事前に、楽しい雰囲気でトイレに誘いましょう。タイミングよく便器で排便できたら「おトイレでうんちが出たね、よかったね」と褒め、「出したくなったら次も教えてね」と、子どもが自分から伝えられるように声かけをします。
【2歳】自立と甘えの交錯期、失敗は叱らないのが鉄則
トイレやおまるでの排便が徐々にできるようになります。けれども、何でも自分でやりたがる時期であるため、間に合わなくて失敗することも。その際は、決して叱ったり、否定的なことは口にしないようにしましょう。
また、甘えたいという気持ちもまだ強いので、昨日までは一人でできたのに、今日は保育者と一緒じゃないとトイレに行きたがらないということも。そのようなときは、排便をそばで見守り、一緒に便が出たことを喜びましょう。
監修/今井和子先生
二十数年間、世田谷と川崎の公立保育園で保育士として勤務。その後、お茶の水女子大学などの非常勤講師を経て東京成徳大学、立教女学院短期大学教授を務める。現在「子どもとことば研究会」代表。全国の保育者研修会で、講演などを行っている。
お話/小野崎佳代先生
東京都荒川区の公立保育園・こども園で34 年間、保育士・副園長・園長として勤務。その後、東京家政大学進路アドバイザーを経て、現在は東京未来大学こども心理学部こども心理学科保育・教職センター特任教授。「子どもとことば研究会」会員。
イラスト/タオカミカ 取材・文/仲尾匡代