0・1・2歳児の育ち
スマホやタブレットとどう付き合う?【後編】
スマートフォン(以下スマホ)やタブレットなどの電子メディアが、子どもに与えるよくない影響が明らかになってきました。こうした情報を保護者と共有し、電子メディアとの正しい付き合い方を一緒に考えていきましょう。
心と体が急速に成長する乳幼児期に電子メディアの使用が習慣化されると、取り返しのつかないダメージを受けかねないことが分かってきました。画面から発せられるブルーライトによる視力低下や睡眠障害、映像の長時間視聴によることばの遅れなどが、すでに報告されています。また、あかちゃんは経験からまわりの世界を認知していくものですが、早くから電子メディアに触れていると、二次元と三次元のギャップにより、認知にゆがみが起きる可能性も指摘されています。日本小児医会は、2歳未満の子は、電子メディアに触れさせないほうがいいと勧告しています。保育者もそれを認識し、保護者に伝えていきましょう。
監修/今井和子先生
二十数年間、世田谷と川崎の公立保育園で保育士として勤務。その後、お茶の水女子大学などの非常勤講師を経て東京成徳大学、立教女学院短期大学教授を務める。現在「子どもとことば研究会」代表。全国の保育者研修会で、講演などを行っている。
お話/諏訪清隆先生
北海道・旭川赤十字病院小児科第一小児科部長。日本小児科医会「子どもとメディア委員会」委員。2010年「子どもとメディア北海道」を設立し、電子メディアがもたらす子どもの発達へのリスクについて啓蒙活動を行う。
イラスト/にわゆり 取材・文/仲尾匡代