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支援のアイデア

安心 園生活を始めよう!②

新年度が始まって間もない4~5月。わからないことだらけの園生活に、戸惑いや不安を感じている子も多くいます。そんな子どもたちが、毎日、楽しく登園し、充実した園生活を過ごせるようになるために、まずは〝生活の流れ〟の定着を目指してみませんか?
クラスの流れに乗れない子の「生活の流れ」
くり返すだけでは流れが身につかない子たち
定型発達の子は、毎日、同じ活動をくり返すことで、生活の流れを身につけることができます。しかし、発達に課題のある子は、ほかの子と同じように活動をくり返しても、なかなかその流れが身につきません。
まわりの子たちより時間はかかっても、毎日保育者が根気強く声をかけながら活動をくり返せば、みんなと同じ流れで活動できるようになる子もいます。しかし一方で、数か月経っても流れが身につかず、生活の流れに乗って活動できない、活動に参加できないという子もいます。ひとりで活動できない子に保育者がつきっきりになるケースがありますが、保育者が付き人のようについて回る支援では、なかなかその流れが自分のものになりません。
無理にクラスの流れに入れようとしない
では、活動をくり返しても流れが定着しない子には、どんな支援が必要なのでしょうか。まずは発想を転換して、「乗れない流れに無理に乗せるのではなく、その子が乗れるオリジナルを用意する」と考えてみましょう。クラスの子と同じ流れが定着しないのは、その流れに乗れない、その子なりの理由があるからです。乗れない流れに無理に子どもを引き入れようとすると、子どもは混乱し、登園が苦痛になってしまいかねません。
教えてくれた人/岡山大学学術研究院 教育学域教授 佐藤 曉
イラスト/モリ ナオミ
取材・文/森 麻子
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PriPriパレット 2022年4・5月号

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