ほめるチャンスを増やすアイデア
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子どもが不適切な行動をしたとき、保育者はつい注意をしてしまうこともあるでしょう。でも、そのことばかけが原因で、その行動が増えてしまうこともあるのです。行動を分析してその行動の機能(働きや意味)を明らかにするABA(応用行動分析学)を応用し、子どもの行動が変わることばかけを考えます。 | |
環境調整でほめるチャンスを増やす | |
肯定的なことばをかける機会が増える関わりを意識 ABAでは、結果だけでなく、事前の出来事を変えることでも、行動が変わると考えます。不適切な行動が起こりにくい状況に変える、あるいは適切な行動が起こりやすい状況を設定するなどです。環境調整によって子どもの適切な行動が増えれば、保育者がほめるチャンスも増えます。 朝の会に最後まで参加できず、立ち歩いてしまう子には、職員室へのおつかいを頼むなど、立ち歩ける適切な機会をつくり、参加できたことをほめます。また、いつまで朝の会が続くのか見通しが持てずにいるとしたら、絵や写真などで今何をしているのか、次に何をするのかを視覚的に示す視覚支援が有効かもしれません。発達に課題のある子どもは特に、ことばの奥にある意味を読み取るのは苦手な傾向が。ほめる機会を増やすために、理解しやすい方法を意識しましょう。 |
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\わかりやすく伝える!/ ほめるチャンスを増やすアイデア |
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見てわかるように伝える 「片付けてね」では何をしてよいかあいまいなので、「赤い箱に入れてね」と伝え、できたらほめる。 |
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子どもにできることを頼む 子どもの得意なこと、好きなことを「お手伝い」として頼み、できたらほめる。 |
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教えてくれた人/大正大学 臨床心理学部 臨床心理学科教授 井澗知美 イラスト/ハバメグミ 取材・文/こんぺいとぷらねっと |