有意義な個人面談にするには
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| 発達に特性のある子どもの保護者とのやりとりは、思いに寄り添った接し方が大切です。様々なケースを取り上げて、よい関係を築く対応をご紹介します。 | |
| 発達に特性がある子の保護者との個人面談は、複雑な思いに配慮しながら行う必要があります。有意義な面談にするためにはどうしたらいいかを考えます。 | |
| 保護者が今、子どもについてどう思っているかを普段の会話から推察し、面談では子どものよいところ、伸びた点から先に伝えましょう。 | |
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対応のコツ 保護者の心境を推測し、前向きになれる時間に 保護者が子どもの発達の特性を理解していそうか、今困っていることがありそうかなど、保護者の心境を普段の会話から推察しておきましょう。なかには「何か悪いことを言われるのでは」と複雑な思いで面談に来る保護者もいます。保護者が心配していそうな点を予測して情報をまとめ、不安を和らげ、子育てに前向きになれるような面談を心がけます。 |
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保護者の思いに寄り添い、信頼関係を深める機会 個人面談は保護者との関係を深めるよい機会です。とはいえ、子どもの発達に特性があると理解している保護者もいれば、そうでない保護者もおり、今までに子どものことでつらい思いをした経験から、面談で何を話されるかと緊張している保護者もいるはず。「友だちとの関係を気にされていたので注目しておこう」などと保護者の心配や心境を推測し、面談前に情報を集めておくとよいでしょう。 面談では子どもの育ちの共有や困りごとに関する相談をするのも大事ですが、そればかりでは保護者が不安になる場合も。保護者の話を聞き、その奥にある思いを受け止めることも同じくらい大切です。そのためにまずは子どもの成長が感じられるエピソードをたくさん伝え、「よく子どもを見てくれている」「この先生なら話しても大丈夫」と安心してもらえる雰囲気づくりを心がけましょう。 |
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「子どもってこういうものですよね」 子どもの発達への関心が低い保護者 集団活動中に参加しないで立ち歩く子がいます。ことばの遅れも気になっているのですが、以前保護者に伝えた時には「4歳ってそんなものじゃないですか」とあっけらかんとした様子でした。面談では子どもの気になる部分をどう話したらよいでしょう。 |
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こう対応! 子どもの姿を具体的に伝え、もっと関心を持ってもらう そもそも子どもの発達に対する意識が低い保護者に子どもの気になる姿を伝えても、すぐには心に響きにくいでしょう。まずはその子が好きなおもちゃや保育中の写真を用意し、それらを見せながら伝えることで、育ちに関心を持つきっかけをつくりましょう。また、子どもの気になることが複数あっても、1回の面談ではひとつに絞って伝えるのが◯。あれもこれもと伝えると、悪い点ばかり指摘されたと保育者に対して不信感を抱くことも。 |
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<知っておきたい> 「否定しない」「焦らない」保護者の気持ちをただ聞くことの大切さ 保護者が子どもの発達の特性を受け入れるまでの過程では、「どうしてうちの子だけ」「あなたには私の気持ちはわからない」などと周囲に対して怒りや敵意を持つ時期が必ずあります。面談でそういう状況になった場合は、やり場のない保護者の思いを受け止め、ただひたすら聞くのも保育者の大切な役割です。胸のうちを聞いてもらうことで、保護者は次第に気持ちが落ち着いていくでしょう。その際保育者は聞き役に徹し、相手のことばをそのままくり返しながら共感の相づちを。相手の発言を否定しないのもポイントです。「今は保護者が子どもの姿を受け入れるのに必要な時期」と理解して、保護者と話せる時が来るまで焦らずに待ちましょう。 |
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<FROM 徳田先生> 揺れ動く保護者の気持ちを理解して話をしましょう 個人面談では、保護者と保育者が連携するための関係づくりを進めたいところです。けれども、子どもの発達の特性に対する保護者の思いは揺れ動き、以前は前向きに子どもへの支援の相談ができたのに、今はそういう心境ではないということもあります。一度の面談で何かを決めようと思わず、「どんなことでも相談してください」「悩んだらまたお話ししましょう」と保護者に伝えておくとよいでしょう。 |
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教えてくれた人/ 筑波大学名誉教授 徳田克己 東京科学大学 リベラルアーツ研究教育院教授 水野智美 イラスト/コウゼンアヤコ 取材・文/小栗亜希子 |


