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支援のアイデア

藤原里美先生の 園研修ルポ 前編 ①

クラスをうまく運営できない。目の前の子どもに、どう関わればよいのかわからない。新潟県長岡市が令和7年度に主催した「配慮児受入園サポート研修」では、市内2園を藤原里美先生が継続訪問し、アドバイス。2号にわたりお届けする前編では、その助言を手がかりに試行錯誤しながら子どもと向き合った保育者の「育ち」のプロセスを実録で紹介します。
保育者の悩み
・支援が必要な子どもが多く、クラスをうまく運営できない
・集団活動に参加できない子、こだわりが強い子、かんしゃくを起こす子、他害がある子。それぞれにどう対応したらよいかわからない
【 研修の流れ 】

訪問とオンライン、全12回で実施
新潟県長岡市では令和7年度の1年間、藤原里美先生をアドバイザーに迎え、「配慮児受入園サポート研修」を実施しました。現場の保育者が、発達に特性のある子どもとの関わりで抱えている悩みを相談し、藤原先生が実際に保育に入り、その子どもの姿や保育環境をふまえて見たてと助言を行います。各園はそのアドバイスに基づいて具体的な支援を試み、その結果を振り返る─このサイクルを1年間積み重ねていく研修です。対象は2園ですが、研修内容は市内全園に共有され、市全体の保育の質向上を図ります。
まず5月に藤原先生が各園を訪問し、保育室の環境や子どもの姿を実際に観察しました。そのうえで子どもの特性の見たてや環境構成・関わり方のポイントなどアプローチを提案。保育者は約1か月間、そのアプローチに沿った支援を実践し、子どもの変化や自分たちの気づきを記録。翌月にはオンラインで実践結果を報告・検証しながら、新たに見えた課題や具体的な手だてを整理していきました。

5月/訪問支援
6・7・8・9月/オンライン研修
10月/訪問支援
11・12・1月/オンライン研修
2月/検証・振り返り
T園の保育者
マインドチェンジのキセキ
ここでは、T園5歳児クラスの保育者がマインドチェンジに至るまでの「軌跡」と、そこから生まれた「奇跡」を紹介します。
ルールは守らせたい→安全ならばよい
ルールの基準を下げて、安全に過ごすことを目標に
8月のオンライン研修で後藤先生が悩んでいたのは、集団生活に必要な最低限のルールを子どもに守らせるにはどうしたらよいか、でした。
「こだわりが強いBくんは最近ダンゴムシに夢中で、プールの後、裸のまま園庭へ飛び出して探しに行こうとします。さすがに裸のままはよくないと思い制止すると、泣きわめいて大騒ぎになってしまうのです」(後藤先生)
藤原先生は、「裸のまま園庭に出ても、すぐに命に関わる状況ではないよね」と、ひと言。
「Bくんの発達特性を考えると、今の段階で言って聞かせるのは難しいと思います。ならば『最低限のルール』の基準をぐっと下げ、危険がすぐに迫ることでなければ、見守りましょう。本人のタイミングで、理解できるときがくるはずです」
「わかりました。Bくんが園で安全に過ごせることを目標にします」後日、Bくんのこうした姿は見られなくなりました。
教えてくれた人/
チャイルドフッド・ラボ代表理事 藤原里美
イラスト/すぎやままり 
取材協力/長岡市教育委員会 子ども未来部 保育課、長岡市内2園
取材・文/こんぺいとぷらねっと
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掲載されているのは

PriPriパレット 2026 6・7月号

PriPriパレット 2026 6・7月号

34~41ページに掲載

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