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支援のアイデア

どんな場で話す? 園での支援

支援が必要な子への対応が、時としてほかの保護者の誤解を招くことも。保護者会で園の支援について伝える際のポイントをご紹介します。
発達支援への理解で子育ての幅も広がる
クラスの保護者が発達障害や園の支援について理解することは、支援が必要な子やその保護者にとってよいことがあるだけでなく、どの保護者にとっても、子育ての幅が広がる利点があります。保護者自身が、多様性を認めてそれを受け入れるようになれば、価値観も広がり、子育てにおいてもさまざまな視点から子どもを見られるようになるでしょう。その子のよいところをより多く見出せるようになれば、子どもの自己肯定感を育むことにもつながります。こうした保護者に育てられれば、子どもも他者の個性を認められる、思いやりのある大人へと成長していくという話ができるとよいでしょう。
トラブルが起きてからでは逆効果な場合も
発達障害や園の支援に関する話は、なるべく年度の早いうちに全保護者へ説明するのがよいでしょう。園長や主任保育者などが、園の考え方として説明するほか、下記のようにさまざまな方法で伝えることもできます。
①第三者による講習会を
外部の専門家を招いての講習会を。テーマは、どの子にも当てはまる子育ての話にします。その中で、発達障害についても説明してもらいましょう。周囲の大人の対応次第で、子どもの行動も変わってくることや、適切な対応によってその子が生活しやすくなるだけでなく、まわりの子どももともに成長できることなどを伝えてもらいましょう。
②子育てワークショップの開催を
保護者同士が打ち解けて話がしやすいグループワークが行える、子育てワークショップの開催を。テーマは「多様性」や「インクルーシブ」など、発達障害につながるようなテーマがよいでしょう。また、「子育ての悩み」などは、障害の有無に関係なく、多くの保護者に共通のテーマです。保護者が共感し合える内容を考えましょう。
③クラスで読んだ絵本を保護者にも紹介
発達障害について描かれた子ども向けの絵本があります。こうした絵本を使って、発達障害の特性や、そうした特性のある友だちとのかかわり方などを、子どもたちに話してみたり、そうやって伝えていることを保護者にも伝えましょう。園便りやクラス便りで紹介したり、絵本を貸し出したりしてもよいでしょう。
④保護者会を上手に利用して
保護者会の際に、最近の子どもたちの心身の発達の様子を説明しながら、発達の個人差や、発達に凸凹がある子もいることなどを伝えます。どの子もその子なりに発達をしているけれども、保育者の支援が必要な場面があることや、子どもたちのかかわりのプラス面などを紹介しながら、園の保育について説明しましょう。
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教えてくれた人/筑波大学医学医療系准教授 水野智美
イラスト/しらいしののこ
写真提供/うらら保育園・武蔵野東第二幼稚園(東京都)
取材・文/仲尾匡代

この記事が詳しく掲載されているのは
PriPriパレット 夏号
54ページに掲載
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