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特性に配慮して防ぐ熱中症
②水分補給方法5選

暑い夏に心配なのが、熱中症。子どもは大人よりもリスクが高く、注意が必要です。発達に課題のある子どもの場合、水分補給が容易ではないケースも少なくありません。熱中症の原因や予防、水分補給の工夫について紹介します。
1.水分補給のスケジュールを決めて見通しをもたせる
1日の生活の流れに見通しをもっておくと安心する子どもが多いため、決まった時間に水分を補給するとよいでしょう。例えば、水分補給のタイミングをパターン化します。トイレの後や活動と活動の間など、生活の流れに合わせたタイミングでとるようにすると、わかりやすいでしょう。
2.視覚優位な子には絵カードで説明を
発達に課題のある子どもの中には、こだわりが強く、行動を切り替えにくい場合があります。1日のスケジュールを、あらかじめ絵カードなどを使って説明しておきましょう。また、トイレに行く前に「トイレが終わったら、お水を飲もうね」と声をかけて、切り替えるための心の準備をしてもらうのもよいでしょう。
3.飲めるものをすぐに飲ませる
こだわりの強さや偏食などから、水やお茶を飲まないことがあります。飲めるものがあれば、それを飲ませます。ジュースでも構いません。「特定の子どもだけを特別扱いできない」といった考えに縛られず、好きなものを好きな時に飲んでよい環境がつくれるとよいでしょう。
4.感覚の過敏さに配慮した温度で
飲み物の温度が合わず、飲めないことがあります。冷やした水やお茶が飲めるなら、準備しておくとよいでしょう。
5.こだわりに合わせてコップや容器を変える
こだわりの強さや口あたりなどの感覚の過敏さなどから、水筒やコップが気に入らず飲めない場合があります。
保護者と相談して、自宅で使っているコップと同じものを用意してもらったり、サイズや口あたり、重さ、色、柄などを変えて、別の容器なら飲めるかどうかを試したりするとよいでしょう。
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教えてくれた人/お茶の水女子大学名誉教授 榊原洋一
イラスト/nanako
取材・文/こんぺいとぷらねっと

この記事が詳しく掲載されているのは
PriPriパレット 夏号
30ページに掲載
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