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支援のアイデア

わざとじゃないのに
チック症①

本人の意志と関係なく、特定の動きや発声が出るチック症。そのふるまいは脳が成熟していく過程において起こりがちであることを理解し、保育における子どもとの関わり方を考えていきましょう。
目をぱちぱちさせる、風邪でもないのに咳をするなど、動きや発声をくり返すチック症は、10人に1人の子どもにあるともいわれ、決して珍しいものではありません。また、ADHDや自閉スペクトラム症の子どもに併存することも多く、こだわりの強い子どもや落ち着きのない子どもに多い傾向があります。
チック症の起こる原因は完全には解明されていませんが、大人になると自然になくなる人も多いため、脳の成長と関係があるともいわれています。成長過程にある子どもの脳は、衝動を抑える働きをもつ部分が未発達です。チック症の子どもは、衝動を抑えられないときに、特定の動きや発声を表出させすっきりさせていると考えられています。
かつては、子育て環境や家庭でのストレスが原因といわれることも多かったチック症。現在では、リラックスしていても、ストレスを感じていても症状が出ることがわかっています。まずは保育者が、チック症についての正しい知識を得ることが大切です。
運動チック
・首ふり
・しかめ面
・拍手する
・飛び上がる
・人の真似をする
・まばたき
音声チック
・咳払い「エヘンエヘン」
・汚言「ばか!」「うんこ!」
・鼻ならし「クンクン」
・自分や人のことばのおうむ返し
・「あっ」や「おっ」と声が出る
10/20公開の「わざとじゃないのに チック症②」で対応を紹介します。
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教えてくれた人/帆足暁子
イラスト/川合翔子
取材・文/岡田 望

この記事が詳しく掲載されているのは
PriPriパレット 秋号
70ページに掲載
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