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愛着障害の理解と対応②

養育者との不適切なかかわりで安定した愛着形成ができず、情緒面や対人関係に問題を抱える愛着障害。どのように対応するべきか、保育における子どもとのかかわり方を考えてみましょう。
子どもが何を求めているかを理解して対応し、
保育者との愛着関係を築きましょう。

愛着形成に問題があると思われるとき、子どもを受け入れて、だっこなどのスキンシップを取ることだけが大切ではありません。愛着障害の子どもは、保育者や友だちを攻撃したり、わざと嫌がることをしたりすることがあります。それは、守られた経験がないための不安から来る防衛反応です。感情的にならず「痛いからやめてね」などと穏やかに伝え、「今日はこれをしようか」と気持ちを切り替えて別の話題で子どもにかかわるようにします。攻撃的な行動は否定しても、その子ども自身は否定していないと伝わることがポイントです。過度な甘えに対しては、受け入れられるときと受け入れられないときがあることをことばで整理をしながらくり返し伝えます。
感情表現がわからない子
うまく甘えられなかったり、だっこされてうれしいのに叩いたりする。
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「先生は○○ちゃんが大好き」とゆっくり伝えて、ことばと共に優しくだっこする。
すぐに怒る子
気持ちをわかってもらえない不満がたまって、攻撃的になっている。
⬇︎
くすぐりっこや追いかけっこで、子どもの中にたまった怒りのエネルギーを放出させる。
嫌がることをわざとする子
どんなことをしても自分を好きでいてくれるか確認するため、試し行動をする。
⬇︎
穏やかに「やめて」と伝えた後、子どもの好きなあそびを提案して気持ちを切り替える。
教えてくれた人/帆足暁子
イラスト/川合翔子
取材・文/こんぺいとぷらねっと
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PriPriパレット 2022年4・5月号

PriPriパレット 2022年4・5月号

59ページに掲載

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