My Wonder あなたの保育をサポートする

支援のアイデア

学校見学に行こう!②

特別な支援が必要な子の就学先を検討するために行う就学相談の一環に学校見学があります。学校見学の概要とポイントを、特別支援教育の専門家である久保山先生の解説でご紹介します。
見学するときの視点 ここがポイント!
子どもが実際に学校で過ごす姿を思い浮かべ、登校から下校までの1日の流れを追って見ていきましょう。
1 通 学
通学路の確認や通学までにかかる時間を確認。
<特別支援学級>
□通学路や学校周辺の交通量、見通しがきくかなど周辺環境の安全性。
□自力登校か、付き添いが必要か、登校班があるかなど。
<特別支援学校>
□スクールバス、自力通学、保護者送迎などの方法があります。バスの場合はルートや安全面での配慮など。
2 校 内
<特別支援学級>
□音や視覚的な刺激に対してデリケートに反応する子の場合、校舎の中での教室の位置やクラスの並びを確認。
<通級指導教室>
□他校通級では保護者が子どもの送迎をするため、学校や教室の出入り口がわかりやすいか、自転車や車で行くことができるかなども。
3 生 活
低学年のうちは食事や排泄、着替えなどの場面は子どもの学校生活の質に影響します。生活にかかわる部分の確認も。
□毎日必ず使うトイレ、水飲み場の場所や使い方。
□給食の係や、配膳・片付けの方法、食べる場所や給食時間、メニューなど。例えば特別支援学級では、通常の学級で食べたり、高学年の給食係が配膳を行ったりと学校により様々です。
4 授 業
子どもの実態に応じた特別な指導や、個別の学習がどのように行われているか、児童の取り組みや先生の様子も見てみましょう。
<特別支援学級>
□交流及び共同学習の様子(先生の付き添いがあるかなど)や、どのくらいの頻度で行っているかなど。在籍している児童がどんな1日を過ごしているか、時間割例があれば参考にします。
5 そのほか
□在籍児童の人数や男女構成、クラス分けなどが気になる場合は質問を。
□児童の様子や学校全体の雰囲気も見ておきましょう。
教えてくれた人/独立行政法人国立特別支援教育 総合研究所 インクルーシブ 教育システム推進センター 上席総括研究員(兼)センター長 久保山茂樹
イラスト/松木祐子
取材・文/小栗亜希子
お知らせカテゴリー

この記事が詳しく
掲載されているのは

PriPriパレット 2022年8・9月号

PriPriパレット 2022年8・9月号

49ページに掲載

詳細はこちら

関連キーワード