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支援のアイデア

呼んでも振り向かない子との
かかわり方

発達の個人差が大きい乳幼児期の子どもたちですが、なかには「おや?」という発達上の気がかりを感じる子もいます。そんなとき、あなたならどうしますか? “様子見”の一歩先のかかわりを考えます。
呼びかけへの反応は、コミュニケーションのはじめの一歩
名前を呼んでも振り向かないのは、他者に関心が向きにくいという発達障害の特徴のひとつとして現れていることもあります。名前を呼んでも反応しない子には、そばに行って名前を呼びながら、とんとんと体に触れます。そして、子どもが振り返ったら、その子が好きなおもちゃを渡す、ということを毎日くり返し行いましょう。名前を呼ばれたり、呼んだ人に目を向けたりするといいことがあると子どもが気づくようにします。
オススメのあそび
お返事あそび
保育者は、笑顔で「○○ちゃん」と子どもの名前を呼びます。別の保育者が「はーい」と言いながら、子どもの手を上げます。朝の会などで1日1〜2回、毎日続けます。手を取られることをいやがる場合は、子どもの好きな人形の名前を「△△ちゃん」と呼びかけ、別の保育者が人形を持ち、人形の手を上げて「はーい」と返事して見せてもよいでしょう。
かかわり方のポイント
自分から意思表示できるように要求する力を育みましょう
自分から訴える力が弱い子には、つい大人が先回りして子どもの要求をかなえてしまいがちです。しかし、それでは子どもが自分からコミュニケーションをとろうとする力が育ちません。子どもの好きなものを2つ並べて、「どっちがほしい?」と問いかけるなど、子ども自身が選ぶ場面をつくり、子どもが手を伸ばすなどの意思表示をするように促しましょう。
教えてくれた人/順天堂大学医学部附属順天堂医院小児科 公認心理師・臨床心理士・臨床発達心理士 黒澤礼子
イラスト/コウゼンアヤコ 取材・文/森 麻子
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PriPriパレット 2022-2023年12・1月号

PriPriパレット 2022-2023年12・1月号

55ページに掲載

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