発音が気になったら?②
「さかな」が「ちゃかな」になるなど不明瞭な発音が気になるという悩みをよく耳にします。乳幼児期は、発音の発達の過渡期。どう接したらいいのか、言語聴覚士がお答えします。 | |
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あそびのなかで観察する 「吹く」ことは口をすぼめて息を吐く「話す」行為に近い動き。保育に「吹く」あそびを取り入れてみましょう。例えば、シャボン玉や笛、ストローで水をブクブクするあそびでも口周りの様子を確認できます。口や舌の動きが未熟だと、すぼめた口の形を維持できなかったり、鼻から息が漏れてしまったりして、うまく吹けません。 |
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こんな動きも見てみよう ● 口を大きく開ける。横に「いー」と引く ● 口を開け、舌を上下左右に動かす ● 口を膨らませて唇をパッと離す |
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相談先を把握しておきましょう 保育者が保護者から発音についての相談をされた場合には、「音の獲得の目安」を参考に、年齢とその子の状態を照らし合わせてみましょう。その子の口周りの発達も観察したうえで、もし専門的な支援の必要性を感じたら、下記機関への相談を勧めても。小児分野の言語聴覚士は、児童発達支援センターや医療機関に在籍していることがあります。 また、就学後は「ことばの教室」という言語障害を対象とした通級指導教室がありますが、未就学児を対象とした「幼児ことばの教室」が開設されていることもあります。 |
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相談窓口 ● かかりつけの小児科 ● 市町村の発達相談窓口 ● 地域の児童発達支援センター ● 言語聴覚士がいる病院 ※日本語聴覚士協会のホームページでは、言語聴覚士がいる病院を検索できます。 |
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教えてくれた人/言語聴覚士 田中春野 イラスト/妹尾香里 取材・文/オフィス朔 |