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支援のアイデア

子どもへの関心が薄いのはなぜ?②

子どもの話をしてもあまり反応がなく、心ここにあらずなど、子どもへの関心が薄く見える保護者の気持ちを想像し、対応を考えます。
CASE1 子育てへの固定観念が強い
子どもってそんなものですよね、と取り合わない
思い通りにいかない時などにかんしゃくを起こす子がいます。それを保護者に伝えたところ「子どもはそういうもの」「私も小さい時はそんな性格だったと聞いている」などと取り合ってもらえません。関心を持ってもらうにはどうしたらいいですか。
こう対応!
集団での姿を見てもらい、園での支援を伝えましょう
保護者は、自身の親に「あなたの小さい時と似ている」と言われた経験などから、子どもはこういうものだと思い込んでいる場合があります。また、ひとりっ子の場合なども、気になる行動を見逃すことがあります。そういうケースでは、保護者に現状を理解してもらうために、集団での様子を見てもらいましょう。この時、子どもが発達障害だと決めつけるような話し方は厳禁です。具体的な場面・行動を見ながら、今、子どもが困っていることへの園での対応策や、効果的な接し方を前向きに話しましょう。
CASE2 忙しくてそれどころではない?
子どもに関わる時間が少ない保護者
保護者がとても忙しそうで、園で子どもが困っている様子を伝えても、「今、そう言われてもわからないので……。先生にお任せします」との返事が。園からの連絡も連絡帳に挟まったままのことがあり、あまり子どもと関わる時間や余裕がないようです。
こう対応!
子どもに目を向けられる時まで焦らずに待ちましょう
今はなんらかの理由で余裕がないのだと思います。そういう状態の保護者に相談しても、受け止められる状況ではなさそうです。「◯◯さん、お忙しいと思いますが体だけはいたわってくださいね。子育てで何かあったらおっしゃってください」「△△ちゃんのことはしっかり見ていますよ」と、保育者は「あなたを支える」という姿勢を伝えるだけで十分です。園ではできる限りの子どもへの支援を行い、保護者に子どもへ目を向けるゆとりが出るまで待ちましょう。
教えてくれた人/筑波大学名誉教授 徳田克己
イラスト/コウゼンアヤコ
取材・文/小栗亜希子
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PriPriパレット 2024年8・9月号

PriPriパレット 2024年8・9月号

56,58ページに掲載

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