支援のアイデア
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発達に特性のある子や様子の気になる子が、何に困っていて、どうすれば楽しく園生活が送れるようになるのか、専門家に相談したいと思ったことはありませんか?巡回相談は、発達支援の専門家が園を訪れて、保育についてのアドバイスを行う支援です。じょうずに活用して、日々の保育に役だてましょう。
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巡回相談を有意義にする準備と振り返り
保育観察の時間には限りがあります。子どもが困っている場面や保育者が対応に悩む場面を選定し、巡回相談を有意義なものにしましょう。
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当日まで
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相談したい子どもの情報を多面的に揃える
依頼時の提出書類に記載した内容のほかに、子ども理解につながる情報をまとめます。担任だけでなく、自由あそびの時間や時間外保育で関わりの多い保育者や保護者など、大勢から見たその子の姿を把握しましょう。また、行事の記録動画にその子の特性が表れている場面があれば共有できるとよいでしょう。
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巡回相談当日
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特性が表れやすい一斉活動などを見てもらう
対象となる子の特性が表れやすい活動を保育に組み入れます。例えばフルーツバスケットやいす取りゲームなどのゲームは、ルールの理解の度合いや、勝ち負けの場面での様子が観察しやすくなります。また、製作活動では、説明を聞いて見通しを持って取り組めるか、手指の巧緻性はどうかなどが顕著にわかります。
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後 日
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知見を園内で共有。保育の見直しを図る
巡回支援専門員からのアドバイスを園全体で共有し、対象となる子との関わり方など、すぐに対応できるところから取り組みます。また、対象となる子にとってよい支援はほかの子にとってもよいことが多いもの。ひとりの子どもへの知見も、共有して全園児への関わり方に活かせると、巡回相談の効果を最大化できます。
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教えてくれた人/
星槎大学大学院教育実践研究科教授 阿部利彦
イラスト/山川はるか
取材・文/仲尾匡代
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お知らせカテゴリー
この記事が詳しく
掲載されているのは
PriPriパレット 2024年10・11月号
4,5,14,15ページに掲載
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