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行事参加を避ける保護者②

みんなで同じ動きをすることが多い行事は、それが苦手な子の発達の特性に目を向けざるをえない場合が。行事を敬遠する保護者の気持ちを想像し、対応を考えます。
CASE1 子どもの姿を目の当たりにして
ほかの子と同様にできない姿にショックを受けた
先日の生活発表会で、ホールから出ていってしまった子の保護者が、その姿を見てショックを受けたようです。「うちの子はまた逃げ出してしまうかもしれませんし、もう行事には参加させたくなくて……」と相談されました。
こう対応!
その子なりの成長を伝え、深く話し合う機会に
保護者が見ている家庭での子どもの姿と、園での姿にギャップがあり、保護者が想像していなかった子どもの姿を見てショックを受けたのでしょう。まずはその思いを受け止め、その子なりの成長や頑張りの様子と、園での対応を伝えましょう。そしてこれを、子どものことを深く話すよい機会と捉え、「家での様子はいかがですか?」などと投げかけます。普段の子どもの様子や子育てで困っていることなどを話し合うきっかけにするとよいでしょう。
CASE2 申し訳ないという思いがある
「迷惑をかけるので、やめておきます」と参加を拒否する
子どもが運動会の練習に苦戦していることを、保護者がほかの保護者や子どもとの話などから知った様子。「みんなの迷惑になるので参加しません。うちの子のせいで申し訳ありません」と、すまなそうに言う保護者にどう対応したらよいでしょうか。
こう対応!
迷惑ではないとしっかり伝えましょう
園はいろいろな育ちの子が集まって生活を送る場所であり、その成長を支えるのが園や保育者の役割。ですので、「迷惑ではない」「申し訳なく思わなくてよい」としっかり伝えましょう。そのうえで、その子が練習で苦戦しているのはどこかを改めて確認し、練習方法や参加予定の演目に問題がないかを見直します。それを保護者とも共有し、行事から得るものは子どもによってそれぞれで、さまざまな経験が成長につながることを伝えましょう。
教えてくれた人/筑波大学名誉教授 徳田克己
イラスト/コウゼンアヤコ
取材・文/小栗亜希子
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PriPriパレット 2024年10・11月号

PriPriパレット 2024年10・11月号

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