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ABAをさらに理解する

I 応用行動分析 I
ABA<実践・ことばかけブラッシュアップ>
IDEA 1

\“ほめる”はエンターテインメント/
増やそう! ほめ方バリエーション
「えらい」や「すごい」のことば以外にも、子どもの心に響くほめ方はいろいろ。
バリエーションを増やし、ほめ方マイスターを目指しましょう。

実況系
子どもが「今やっていること」をそのままことばにしましょう。子どもは「見てくれている」と感じられるだけでもうれしい気持ちに。(例)「カバンに水筒をしまえたね」「〇〇ちゃん、赤い積み木を手に取りました! あ、次は三角の積み木を載せました! どんどん高くなっています!」
びっくり系
「驚く」反応は、子どもに「相手の期待を上回ることができた」という満足感をもたらします。(例)「〇〇くん、そんなこと知ってるの? 先生、知らなかったよ!」「えっ! もうできたの? 早くてびっくり!」「なるほど! それはいい考えだね。先生もやっていい?」
宣伝系
子どものがんばりやできたことなどを、まわりの子たちにアナウンスすることで、友だちからよい注目を集められます。(例)「ねぇねぇ、みんな、見て見て! 〇〇くんが、こんなに大きなツルツルの泥団子を作ったよ! すごいね、ピカピカだね」
パフォーマー系
ぬいぐるみやパペットを使って、子どもを応援したり、ほめたりするのも効果的。(例)(うさぎのパペットを動かしながら)「〇〇ちゃん、にんじん食べられるかな。がんばーれ、がんばーれ。あっ、食べた! すごいねー。パチパチパチパチパチ(拍手)」
IDEA 2

\ポジティブなことばで伝えよう/
「~しない」を「~します/しようね」にチェンジ
「~しちゃだめ」の否定形を、「~しようね」と肯定形に言い換えてみましょう。
肯定語で伝えて、子どもも大人もポジティブな気持ちに!

[ 否定形 ]

[ 肯定形 ]
走らない!

➡︎ 歩こうね/そこの線でかっこいいポーズをしていてね
立ち歩かない!

➡︎ いすに座っていようね/お尻を床につけていよう
高い所から飛び降りない!

➡︎ 階段は歩いて下りよう/足を使って一段ずつ下りよう
すぐに人をたたかない!

➡︎ (子どもの頭をなでながら)
手はこうやってやさしく使おうね
ほめ方番外編

\ことばだけじゃない/
子どもにぴったりなほめ方を見つけよう
ことばでほめられても、ピンとこない子
社会性の発達に遅れがあると、ことばでほめられたり、笑顔を向けられたりしても「うれしい」という感情に結びつかないことも。ことばや笑顔がよい行動を増やす“ごほうび”にならない子には、右のような“ことば以外の方法”を試してみましょう。その子に響く“ごほうび”は一人ひとり違うので、試行錯誤で見つけていくことが大切です。好きな体験と“ことば”のセットでほめる対応をくり返すと、やがて両者がリンクして、ことばだけで「うれしい」と思えるようになっていきます。

教えてくれた人/
NPO法人ADDS共同代表 竹内弓乃
イラスト/山本ケイタ
取材協力/石澤方理(逗子市教育委員会 教育研究相談センター)、
双葉保育園(神奈川県)
取材・文/森 麻子
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