0・1・2歳児 うんちでわかる健康状態
気になる子どもの便秘と下痢
0・1・2歳児は、3日間うんちが出なかったり、ゆるいうんちが続いたりなど、排泄が不安定です。保護者との連携を図りながら、食生活の見直しや正しい対処で便秘と下痢を改善していきましょう。
便秘
【便秘チェックリスト】
□72時間以上、便が出ていない
□排便が週に2回以下
□排便が週に3回以上でも
□排便時に痛がったり泣いたりする
【対処法】
まずは便秘にならない生活を送るよう保護者に伝えましょう。早寝やバランスのよい食事、よくあそぶなどが有効です。原因がストレス(無理なトイレトレーニング、朝に十分な排便時間がとれない等)の場合もあるため、保護者と連携を図りながら、ストレス解消に努めることも大切。園では、便意がなくても決まった時間にトイレに行くことでうんちが出やすくなることもあるため、排便習慣をつくるほか、水分をたくさん与えましょう。
下痢
【下痢チェックリスト】
□いつものうんちと比べて水っぽい
□オムツからはみ出している
□食欲がなく、ぐったりしている
【対処法】
下痢が長期間続くと脱水の恐れがあるため、園でも家庭でも、水分を補給することがなにより大切です。水分は、経口電解質液や薄めたミルク、甘くないジュース、野菜スープ、水分の多い離乳食などがよいでしょう。嘔吐がある場合、たとえ吐いてしまっても、20~50mlほどの少量の水分を根気よく与えましょう。
本誌では見分け方や処理方法などを詳しく解説しています。
監修/星野絵里先生
聖路加国際大学公衆衛生大学院講師。研究分野は臨床疫学や小児慢性(特定)疾病、胆道閉鎖症、疾病の経済評価など。胆道閉鎖症の早期発見のためのアプリ『Baby うんち』の開発に携わる。
イラスト/にわゆり
文・構成/阿部雅美、香山倫子、服部啓一(KWC)